＊＊＊ ページ7
「遊べるのなら、なんだっていいよ」
「くるか、ガキ供！！」
「いいねえ」
「反逆者どもを根絶やせ」
ぶわりと膨らんだ殺気に待ったをかけたのはチェルベッロだった。
「9代目の弔い合戦は我々が仕切ります」
「なに！！」
「我々にはボンゴレリングの行方を見届ける義務があります」
ああ、そうか。じゃあ、僕は遊べないんだね。リングの保持者じゃないからね。それに偽者は殺してしまったし、対戦相手のいない僕が入れば戦力が偏る。まあ、あれがいてもいなくてもそれは変わらないけど。
「我々は勝利者が次期ボンゴレボスとなるこの戦いを、大空のリング戦と位置づけます。すなわち今まで行ってきた7つのリング争奪戦の最終戦です。いかがでしょうか？XANXUS様」
「悪くねぇ」
「それでは明晩、並中にみなさんお集まり下さい」
それ、僕も行かなきゃダメかな。リング争奪戦には無関係なんだけど。雰囲気的に行った方が良さそうだけど、行きたくないな。どうせまた戦わせてくれないだろうし。
「フッ、明日が喜劇の最終章だ。せいぜいあがけ」
リングが弾かれて、沢田綱吉がキャッチする。ザンザスの手が閃光を放ったあと、チェルベッロとヴァリアーは消えていた。
「遅かったか！！」
「跳ね馬！！」
「おまえら！！9代目とケガ人を！！」
担架に乗せられて運ばれていく9代目を見送る。さて、どうするかな。エンティティさまは僕にこの戦いに参加することを望むのか。それとも、これ以上関係ないことに時間を割くことを良しとしないのか。
まあ、エンティティさまはお優しいから、怒りはしないんだろうけど。
そろそろ本来の目的を遂行しなきゃいけない気がするんだ。復讐者、あいつらが持っている何かが欲しい。まずは居場所を突き止めなきゃいけないし、そもそもあれをどうやって取るのか。オーバーブロットのときは壊せば取れたけど……。
うん、一度壊してみようか。それで取り出せなかったら、別の方法を考えよう。
「A、帰るよ」
「……ああ、ヒバリさん。足はいいんです？」
「これくらい、何ともない」
そう言いながら顔を歪めてるんだけど。も〜、仕方ないな。渋るヒバリさんに肩を貸して、ディーノさんに声をかけた。せめて応急処置くらいはしとかないと。
「僕と違ってすぐには治らないんですから。しっかり手当てしないと遊ぶものも遊べないですよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜
| 作成日時：2022年10月11日 19時
