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雲戦来る! ページ1

翌日。応接室で仕事をこなした後、そのまま眠ってしまったらしい僕はヒバリさんに揺り起こされた。


「もう夜だよ」

「……はい、」

「まだ眠たいの」

「……はい」


寝ぼけ眼を擦りながら頷く。そのままいくつかされる質問に適当に頷いていると、ヒバリさんが笑った。


「言ったね」

「え?」

「今日見に来るんだろ」

「え……え?」

「適当に頷いて話を聞かないからだよ」


ようやく覚醒した頭で嵌められたのだと理解して項垂れる。というか、普通においでって言ってくれればいいのに。別に行かないとは言ってないんだし。そう思いながら時計を見れば、22時20分を指していた。
僕、一体何時間眠ってたわけ?そんなに寝てたの?


「そろそろ行くから目を覚ましておきなよ」

「はあい」


椅子を軋ませながらヒバリさんは僕を笑う。小さな冷蔵庫からペットボトルを取り出して、水を飲んだ。半分ほど飲み干してキャップを締めると、窓の外に目を向ける。グラウンドに人影があって目を凝らすと、チェルベッロが見えた。もう来てるんだ。

仕事熱心なことでと皮肉って、ペットボトルを収める。ぐーっと伸びをすると、パキンと肩が音を立てた。凝ってたのかな。


「んーっ……行きます?」

「そうだね」


椅子から立ち上がったヒバリさんが僕の学ランを投げる。それをキャッチして肩にかけた。ずり落ちそうになるからあんまりしないんだけどね。今は腕を通すのも億劫だから。

先に歩いていくヒバリさんを追って応接室を出た。



***



校舎の外に出たところ、山本武たちがいて、ヒバリさんの機嫌が悪くなる。むすっと雰囲気が尖って今にもトンファーに手が伸びそうだった。


「君達……何の群れ?」

「んだとてめー!」

「まーまー、えーっと、オレ達は……」

「応援に来たぞ!!」

「ふうん……目障りだ。消えないと殺すよ」


まあでも、忠告する辺りまだ優しいのかなぁ。怒り始めた笹川了平を山本武が宥める。それを横目に欠伸を一つこぼした。あれだけ寝たはずなのに、まだ眠たい……。いや、寝過ぎて眠たいのかな?
まあ、ヒバリさんのことだからすぐに終わらせてくれるはず。早く帰って寝よう。


後ろのほうに着地したゴーラ・モスカたちを振り返って、ヒバリさんは薄く笑みを浮かべる。チェルベッロの案内に従ってグラウンドに出れば、有刺鉄線に囲まれたフィールドが見えた。
固定砲台とか、敵にもならないようなものを置いちゃってさ。

***→



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作者名: | 作成日時:2022年10月11日 19時

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