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霧となって消えていった六道骸。彼が座っていた場所を眺めると、メモのようなものが置いてある。器用だなと思いつつ、それを拾い上げて広げてみた。
『
霧戦、見にきてください。
きっと、楽しませてみせますよ。
』
それこそ口で言えばいいのに。そう思っていると、視界が薄れ始めて目を閉じた。
***
ヒバリさんはディーノさんを連れて戦いにいったから、どうしようかなぁと考える。霧戦があるんだけど。もうリング争奪戦は僕に関係ないし……。ああ、でも六道骸が見にこいって言ってたっけ?
それじゃあ、行こうか。時間もちょうどいいからね。
──並盛中-体育館。
体育館に入って早々沢田綱吉が倒れていてギョッとする。リボーンに説明を求めれば、城島犬と柿本千種に会って気絶したんだとか。聞いてみれば、なんとも情けない理由でため息をつく。
聞くんじゃなかったと思いつつ、2階の柵に飛び乗ってそこに座った。
「Aは今日も来たんだな」
「あいつに見にこいって言われてね」
「珍しいな、呼ばれたから来るって性格でもねーだろ」
「まあ、暇つぶしだよ。楽しませてやるなんて自信たっぷりだったから」
僕たちの会話を聞いて山本武が不思議そうな顔をする。その表情のまま霧の守護者が誰か知っているのかと聞かれた。まあね、と返事をしてようやく起きた沢田綱吉を見下ろす。
あの様子じゃ気絶する前のこと覚えてないんじゃないかな。まあ、覚えていたとしても予想は外れると思うけどね。あの2人に会ったなら六道骸と勘違いするだろうから。
「こっちの霧の守護者のおでましだぞ」
「あ゙あ゙!!そうだった!!」
「あ……あれ……?あいつらって」
「バ……!バカな!!」
ダイナマイトを構える獄寺隼人。落ち着くように言っているリボーンにも噛み付かんばかりに反論するその姿を見て、やっぱり勘違いするよねと他人事のように考えた。
「……霧の守護者って……ろ……六道骸!!!」
「
「六道骸じゃ……ない!!?」
しっかりと前を見ていたクロームの視線が何かを探すように泳いで、僕でぴたりと止まる。目を瞬かせて手を振ると、クロームは少し表情を和らげた。
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怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!!面白いと言っていただけるとやる気が出ます!まだストックは尽きていないので、今後も早めに更新できると思います。お楽しみに〜! (2022年10月7日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - あ"ぁ"っ…!楽しみすぎてつらい…!!なんでこんな面白い話を作れるのか疑問です…更新頑張ってください!! (2022年10月5日 13時) (レス) @page32 id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2022年10月1日 3時