嵐戦来る! ページ17
所用を終わらせたあと、学校に戻ってそのまま応接室で寝ていた僕は携帯のアラームで目を覚ます。22時40分を指している携帯の画面を閉じて、大きく欠伸をした。体を起こして校内の気配を頼りに歩き出す。
チェルベッロが見えてきた頃、こちらに気付いたのか、2人は僕の前に跪いた。
「お待ちしておりました」
「今日嵐戦でしょ。僕は関係ないよ」
「承知しております」
壁に背をつけてヴァリアー側を見る。誰か遊んでくれないかな。そう思いながら目を細めた。でもそんな様子は向こう側になくて、目を逸らす。階段を登ってこちらに向かってくる複数人の気配に沢田綱吉たちだろうと予想して目を閉じた。
その瞬間飛んでくるナイフを掴んで目を開ける。
「遊んでくれるなら言ってくれればいいのに」
「しししっ、手が滑っただけだっつーの」
「そう。じゃあ、僕も手が滑った」
そう言いながら、キャッチできるよう加減をしながらナイフを投げ返した。簡単そうにキャッチできていたから、もう少し力を込めてもよかったかな。
「ベル、あいつには手を出すなぁ゙!」
「何、ビビってんの?」
「ちげぇ。ただあいつはやめとけ」
余計なことを言ってくれるね、あの人は。白銀の男が僕を睨む。にんまりと口角を上げて、少し遊んでやろうと戯れ合うつもりで殺気を出した。歪んだ表情が見えて楽しくなってくる。
それもチェルベッロが苦しげに制止するものだから、興は削がれてしまったけど。
沢田綱吉たちが到着する直前に殺気を引っ込める。また目を閉じれば、山本武の肩に乗っていたリボーンが飛び移ってきた。
「ヴァリアーにちょっかい出すのは楽しかったか?」
「ん、まあまあかな」
「暗殺部隊相手に何やってんの──!!?」
殺されると怯えている沢田綱吉。違うよ、と首を振ってベルと呼ばれた人を指差した。
「先に手出してきたのはあっち」
「何されたんだ?」
「ナイフ投げられた。だから投げ返してちょっと脅かしてやっただけ」
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怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!!面白いと言っていただけるとやる気が出ます!まだストックは尽きていないので、今後も早めに更新できると思います。お楽しみに〜! (2022年10月7日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - あ"ぁ"っ…!楽しみすぎてつらい…!!なんでこんな面白い話を作れるのか疑問です…更新頑張ってください!! (2022年10月5日 13時) (レス) @page32 id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2022年10月1日 3時