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「貰い物なんだけどね。僕1人で食べるのも多いから」
「他の方に配ったらいいんじゃないですか」
「そのうちね」
室内で待機していた草壁さんに飲み物を聞かれて、反射的にブラックコーヒーと答える。そうして済し崩しにここで食べることが決定してしまった。まあ、いいか。お湯を沸かし始めた草壁さんに撤回するのも面倒で、ソファーに座る。向かいに座ったヒバリさんが箱を開けて僕のほうに差し出した。訝しげに見れば、どこ吹く風な様子。
ひとまずプレーンのクッキーを1つ手に取れば、非難するような目を向けられる。その目に急かされるように結局3種類のクッキーを1つずつ手にした。そこでようやく渋々納得したように箱が仕舞われる。
静かに置かれたマグカップから湯気がのぼった。応接室に置かれているティーカップとは違う代物だと気付いて、ヒバリさんに目を向ける。
「食べないの」
「……食べます、けど」
結局流されてしまって、個包装を破る。クッキーを頬張れば、ふんわりとバターの香りがした。思わず目を瞬かせながら咀嚼する。
これ、絶対高いクッキーだよ。こんなのを貰うなんて、ヒバリさんは一体何者なんだろう？
「気に入ったかい」
「はい、美味しいです」
「そう」
僕の向かい側でコーヒーを飲みながら、ヒバリさんは目を細める。あっという間になくなったプレーンのクッキーを惜しみながら、今度はナッツが入ったクッキーに手を伸ばした。ザクザクとした食感が楽しくて黙々と口を動かす。ごくんと喉を動かして、マグカップを持ち上げた。
どう見てもティーカップの2倍は中身が入っていて、残り1枚のクッキーに対して量が合わないなとぼんやりと考える。
「そんなに気に入ったなら、あげるよ」
「……へ？」
「これ」
ヒバリさんがとんとんと指先で箱を叩く。いよいよおかしいと思って、疑うようにじとりと見つめた。薄く笑みを浮かべたままのヒバリさんは仕込みトンファーを展開させる。
「その代わり、戦ってよ」
「ああ、そういう……」
「で、いるの」
数秒考えて首を縦に振る。机の上を滑って僕の前に箱が渡った。立ち上がろうとすれば、ヒバリさんに制される。
「それ食べ終わってからね」
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怜(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» リボーンいいですよね……読んでくださってありがとうございます！ (2022年10月14日 0時) (
レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンしゅき (2022年10月8日 0時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます！信者くんがまたトリップしたら面白いだろうなと思って書き始めたものですが、そう言っていただけると励みになります。これからもよろしくお願いします！ (2022年10月1日 3時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - DBDもリボーンも知らないのに見始めました。ツイステのDBD見てて面白いなぁって思ってみ続けてます。更新頑張ってください！ (2022年9月30日 17時) (レス) id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2022年9月25日 1時
