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「……A、“遊んで”やるぞ」
「本当っ!?……あ、」
「くぴゃっ!?」
リボーンの言葉に意識を持っていかれて、ついついランボから手を離す。手を空に伸ばしていたランボは真っ逆さまに落ちていった。しまったと思った時には既に遅く、ランボは泣き出している。
あーあ、どうしよう。せっかく泣き止んでくれたのになぁ。
やらかしたと頭を掻けば、前方から女の子の怒鳴り声が聞こえてきた。
「ハル!!?なんでお前がうちのガッコにいるんだよ!」
「転入か?」
「ちがいます!新体操部の交流試合にきたんです。やっとツナさんを見つけたと思ったらランボちゃんを泣かしてるなんて」
大丈夫?とランボを心配する女の子。厳密に言えば、僕が泣かせちゃったんだけどね。
いやでも、ついね。リボーンが遊んでくれるなんて言うから、嬉しくなっちゃって……。悪気はなかったんだけど。
「A、お前なに考えてたんだ?」
「さあ、なんだろうね」
「心ここにあらずって感じだったぞ」
肩に乗ってきたリボーンが小さく問いかけてきたことを誤魔化した。誤魔化すって言っても流石にあれで誤魔化しきれるとは思ってない。でも、リボーンはなにも聞かなかった。
一連の騒動を眺めながら、収束するのを待つ。ランボが大人になったり、その上泣かされたりと散々な目に遭っていたけど、結局沢田綱吉が面倒を見ることになったみたいだ。状況変わってないみたいだけど、まあ僕が気にすることじゃないか。
ピリリ、と携帯が鳴る。それを一瞥して出動要請だと認識した。空気を読んだのか、はたまた心を読んだのか、リボーンが僕の肩から降りる。すぐに翻して校舎へ向かった。
──あれ、リボーン。A、さんは?
──仕事に向かったぞ。
──仕事って……まさか!?
──ああ、風紀委員の仕事だ。
──ひいい、やっぱこえー!
──A、あいつを野放しにしておくのは惜しいな。
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怜(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» リボーンいいですよね……読んでくださってありがとうございます! (2022年10月14日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンしゅき (2022年10月8日 0時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!信者くんがまたトリップしたら面白いだろうなと思って書き始めたものですが、そう言っていただけると励みになります。これからもよろしくお願いします! (2022年10月1日 3時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - DBDもリボーンも知らないのに見始めました。ツイステのDBD見てて面白いなぁって思ってみ続けてます。更新頑張ってください! (2022年9月30日 17時) (レス) id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2022年9月25日 1時