魔力よりタバコをくれ十六本目【ツイステ】 (ページ17)

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終わった検査とゲームページ17

あれからまた検査を言い渡されて、やっと全部終わったところ。もう少しで帰れるんだって思って、少しの待機時間くらい我慢してやろうと思った矢先、他の奴らは騒ぎ出した。

イデアさんが来るから少し待てって言われて、大人しくタバコを吸っていたらカローンとオルト・シュラウドを連れてイデアさんが現れる。

「あら、ようやく所長代理御一行様がおでましね。従順に検査を終えた被検体に、ねぎらいのお言葉でもいただけるのかしら？」

「おい、カイワレ大根。なんなんだあの粉っぽい保存食と缶詰だけのメシは。学食の安っぽいステーキが三ツ星レストランに思えるぜ」

「同感です。栄養バランスは完璧なようですが、味や食感がおざなりなのはいただけない。……ああ、もしあれが嘆きの島の伝統料理だったとしたら失言をお詫びします」

「イデア先輩ッ！今すぐ紅茶の支給を要求します！ハートの女王の法律・第339条『食後の紅茶は必ず角砂糖を2つ入れたレモンティーでなければならない』。ここは学外ですが、ハーツラビュル寮長として守れる法律(ルール)は守りたいんです」

「イデアさん。自由にインターネットを使わせろとは言いませんが、せめて朝刊と夕刊くらいは読ませてください。できるだけ世界情勢や経済関連情報が豊富な新聞をお願いします。投資に必須ですから」

「ギャーギャーギャーギャー……ここは動物園か？」

開口一番不平不満を垂れる他の奴らにイデアさんはキレた。自分がボスだと滅多に出さない大声を張って、眉を顰める。珍しいものだと眺めていれば、ヴィル・シェーンハイトがボスの役目には面倒を見ることも含まれるだろうと冷たく言い放った。

「こっちはアンタたち『S.T.Y.X.』の掲げる『魔法士の安全な暮らしと活動を守るための活動』に無償でデータを提供して貢献してあげてるのよ。なにかご褒美があるべきよね」

「あー、君ら自分がオーバーブロットして周囲に迷惑かけた自覚あります？」

「もちろん。でもその件に関して、アンタ個人に迷惑をかけた覚えはない」

「いるよなァ。自分が直接被害をこうむったわけでもないのに、被害者ヅラして噛み付いてくるヤツ」

ギスギスした雰囲気に嫌気が差して、アズールを手招く。柔らかく微笑んだアズールは俺の頬に手を添えた。