番外編【監督生とジェイドが入れ替わり】 ページ9
小競り合いをしながら、こっちに向かってくるジェイドと監督生。ちゃんと前見ろよ、と声をかけようとしたとき、閃光が走る。それが魔法だと理解したときにはもう遅かった。
ぽふん、と可愛い音を立てて、ジェイドと監督生が煙に包まれる。
「大丈夫か?」
「はい、何も問題は……!?」
「Aさん、僕の心配を……!?」
煙が晴れると、自分の手を見ている2人。そして、顔を見合わせた。
「最悪です」
「それはこっちのセリフですよ!なんでジェイド先輩と入れ替わってるんです!?」
「あー……なるほど」
ギャーギャーと言い合いをする2人。遠目にはいつも通りだけど、よくよく見れば若干口調が違うから違和感があるな。
どうしたものかと首を傾げれば、監督生になったジェイドが唸った。
「この姿ではAに触れませんね」
「……ということは、僕はAさんに触れる!?」
「では、僕はこの身体を海に沈めてきます」
「大人しくしてまーす」
鼻を鳴らすジェイド。監督生はすっかりへそを曲げてしまったようで、ブツブツと文句を言っていた。
さて、このまま放置っていうわけにもいかないな。ジェイドはラウンジのシフトがあるし。監督生はそろそろグリムを迎えに行かないといけないらしい。
とはいえ、これは他者からかけられた魔法だから。時間制か、もしくは術者の解除意思がないと解けないのか。
「そういえば、術者は?」
「あちらで伸びてますね」
「起こして解除方法を聞くか」
「うへえ……足のコンパスえっぐ……気持ち悪い……」
フラフラと覚束ない足取りで、ジェイドになった監督生は呻く。大きすぎる身長差はこんなところでも弊害を生むのか。
ジェイドが失神している術者の胸倉を持ち上げた。外見は監督生だから、監督生が乱心してるみたいだ。これはこれで面白い。
「さあ、起きてください。一刻も早く、僕にかけた魔法を解くんです」
「うう……あ……?ヒッ!」
「起きましたね。早く魔法を解いてください」
「ごめんなさいごめんなさい!!きゅう……」
「あ、また気絶しちゃいましたね」
その後、起きては気絶するを5回ほど繰り返して、漸く魔法は解かれた。元に戻ったジェイドはそれはそれは楽しそうに術者を絞め上げていた。
番外編【監督生とフロイドが入れ替わり】→←番外編【監督生とアズールが入れ替わり】
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みやぺ - 読ませていただきました!お礼が遅くなり申し訳ありません!本当好きです文章力が、、有難うございます、、最後めちゃくちゃ覚えててほしかったんですけど、前衛でいることも忘れてほしいところもマクミラン君で、、!語彙力なくてすみません、本当有難うございました! (2020年10月1日 0時) (レス) id: 4b5b8920da (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 隻狼姫さん» ありがとうございます!! (2020年9月13日 16時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
隻狼姫(プロフ) - オクタたちとトリップものすごく好きです…(このシリーズが出たら絶対に読む←) (2020年9月12日 23時) (レス) id: efc986c11a (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 三宏さん» ありがとうございます!リクエスト承りました。しばらくお待ちください!R18は書いていた時期もありますが、今のところ書く予定はありません。 (2020年9月12日 2時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
三宏(プロフ) - いつも楽しませてもらってます!マクミランくんが自傷癖な事を隠してて、それを知った3人が最も過保護になって甘々になる話が見たいです!後質問なんですが、R18とかって書かれたりしないのですか? (2020年9月11日 22時) (レス) id: b9698f5579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2020年8月5日 0時