魔力よりタバコをくれ 七本目【ツイステ】

番外編【幼児化ver.2】 ページ34

蜜柑さんリクエストです。マクミランくんが精神まで幼児化するお話。

side：フロイド

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白い煙が出て、いつかのときみたいに小さくなったAが出てくる。やっぱり可愛いなんて思いながら抱き上げれば、怪しい人を見るみたいな目つきになった。
おかしいって首を傾げる。オレ、そんな目向けられるの初めて会ったとき以来なんだけど。


「おにーさん、だれ？」

「………エッ」


頭が真っ白になる。だれって聞かれた？Aにだれって……。呆けるオレに、Aは小さい手で頬を軽く叩いた。ペチペチって叩かれてようやく現実に帰ってきたオレは、この状況をどうにかしようと、小さくなったAを抱えて走り出す。
目的地？そんなのアズールのとこに決まってんじゃん！



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すぐに状況を理解したアズールはAに説明した。オレはソファーに寝転がって、さっきのショックからどうにか立ち直ろうと奮闘する。

だれって聞かれた……。心臓なくなっちゃったんじゃないかってくらい痛い。冗談でも聞きたくなかった言葉を中身まで幼くなったAに言われた……。もう死んじゃう……。

腕で目を覆っていれば、腹に重みが加わった。ちょっと腕を動かして見ると、小さいAが心配そうにオレを見ている。


「だいじょーぶ？」

「っっっすっげー元気ぃ！！」

「ほんとぉ？」


嬉しそうに緩む頬。まん丸の目を糸みたいに細くさせてさ。なにこれ。めちゃくちゃ可愛いんだけど！
心臓の痛みとか吹っ飛んで、もうこの可愛い生物にしか目がいかない。

Aを支えて起き上がる。綿毛みたいに軽いAを抱き上げて、ふわふわの頬に頬ずりした。キャッキャッとはしゃぐA。ふくふくと笑う頬がすげー美味しそう。


「フロイド、くれぐれも噛まないように」

「……食べねーよ」


食べたらなくなっちゃうじゃん。そんなバカなことしねーって。オレを危ぶむ視線を気にせず、タバコの臭いが一切しない、ミルクみたいな甘い匂いの生物を抱きしめた。

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