魔力よりタバコをくれ 二本目【ツイステ】

賑やかな朝食と手伝い ページ8

朝はやく起きて、まずは一服する。徐々に頭が覚醒して、少しだけ憂鬱になった。

ハーツラビュルの『なんでもない日』パーティ、か。あの寮の規則は変なのばっかりだし、このパーティもその規則に則ったものなんだろう。
面倒くさいけど、監督生と約束したしな。

最後にフィルターぎりぎりまでタバコを吸い込んで消す。まずは顔洗って着替えて、朝食の準備だな。軽く食べとかないと、胃が痛みそうだ。


キッチンに立って、何を作ろうか悩む。普通の男子高校生はどれくらい食べるんだ？俺と同じ、は少なすぎるよな。とりあえず、人数分のトーストを焼く。その間にスクランブルエッグとベーコンを用意して、スープは……。作るの面倒だな。インスタントでいいや。


「クンクン」

「こら、グリム。寝ぼけたままキッチンに入ると危ないぞ」

「い〜匂いなんだゾ……めし…」


談話室にできあがった朝食を運んで、グリムにユウを起こしてくるよう頼む。俺はデュースたちを起こしてくるから、と言って、廊下へ出た。

案外寝起きがいい2人はすぐに起きる。顔を洗ってこい、とタオルを投げつけた。素直に洗面所へ行った2人を見送って、二度寝しているだろうグリムと監督生を起こしに行く。


これじゃあ、まるで母親みたいじゃないか。こんなでかい子どもを持った覚えはないんだけどな。


寝ぼけながら洗面所へ行く監督生と入れ違いに、デュースたちが戻ってくる。朝食を食べるように言って、自室へ戻った。

二本目のタバコに手を伸ばす。さすがにご飯食べてる人の隣で吸うことはしない。せっかく作ったご飯もまずくなるし。

すると、ドアを叩く音が聞こえた。タバコを消して、朝食で争っているやつらを横目に玄関へ向かう。


「おっはよー！昨日のおとまり、かい………」

「あー、どうも？」

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