魔力よりタバコをくれ 二本目【ツイステ】

寮長会議と出場 ページ37

side：A

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「A、寮長会議に行きましょうか」

「どーせ、マジフトの会議だろ」


オンボロ寮は人数が足りなくて出場できないんだから、行く意味ないだろ。
言外の『行きたくない』にアズールは笑う。でも、行かなくていいとは言ってくれないんだよな。

重い腰を上げて、アズールについて行った。


──鏡の間。


「えー、ではこれより、10月に行われる寮対抗マジカルシフト大会についての寮長会議を始めます」


隅の方でぼんやりしていると、アズールの報告が始まる。寮長が各々会話をするから、やりづらそう。
よく委員長とかできるな。そういうところは本当に頭が下がるよ。


「各寮出場選手が決定し次第、登録書類の提出を。提出期限に1日でも遅れた場合……」

「もちろん失格、だね？」

「いえ。別途処理手数料をいただきます。特急料金というやつですね。Aにも手伝っていただきますので」

「勝手に決めるなよ」


大きくため息をつく。いいじゃないですか、と言ったアズール。
もう一度ため息をついて、勝手にしてくれ、と手を振る。

どうせ、出場しないんだから。少しくらい手伝うのはいいかもな。


「さて、次に対戦表の話ですが……。私からひとつ提案があります」


聞けば、マレウス・ドラコニアの出場を見合わせたい、とのこと。
マジカルシフト大会は単なる娯楽じゃないから、活躍する場を平等にしたいと言う学園長。優勝常連寮のサバナクロー寮が2年連続初戦敗退っていうのはかなり問題だって。

どうでも良くなって欠伸をする。
学園長に噛みついたレオナ・キングスカラー。オブラートに包んで肯定する学園長も、意地が悪い。
レオナ・キングスカラーは頭を使って、マレウス・ドラコニアに勝つつもりらしいけど。さて、どんな秘策があるやら。意地汚くやってくれたら、それはもう楽しいだろうな。


………いや、原作であったじゃん。俺、なんで忘れてるんだろ。
えーっと、なんだっけ。出場選手が怪我していくんだっけ。

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