魔力よりタバコをくれ 二本目【ツイステ】

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「ちょっと待てよ！そんな滅茶苦茶なルールあるか！」

「そうだゾ！捨てるんだったらオレ様が食う！」


こんなときでも通常運転だな、グリムは。

ケイトさんたちが庇ってくれるけど、リドル・ローズハートには届かない。すると、監督生が口を開いた。


「そんなおかしなルールに従ってるなんて馬鹿みたい」


思わず笑ってしまう。
そんな俺を放って、話はどんどん進んでいった。

エース・トラッポラが反論して、デュースがそれに賛同して。さらにリドル・ローズハートに火がつく。
意気地なしの寮生はなにも言えない。

どこの王様だって言うんだ。寮長に従うだけのつまらない学園生活を送るくらいなら、舌を切って死んでしまった方がマシだろう。

リドル・ローズハートが自分の功績を誇るように話す。
正直、だから何って感じだ。留年も退学も、したきゃすればいい。

厳しいルールばっかりで楽しいわけがない。学生のうちは楽しめる分だけ楽しめば良いんだよ。


「だから、ボクが一番正しい！口答えせず、ボクに従っていれば間違いないんだ！」

「そんな……！」

「ボクだって、やりたくて首をはねてるわけじゃない。お前たちがルールを破るから、いけないんじゃないか」



「ボクに従えないのなら、まとめて首をはねてやる！」


横暴にも程がある。本当にムカつくな。

ケイトさんに促されても言ってやるもんか。俺はここの寮生じゃない。
他の寮の揉め事に首を突っ込むのは嫌いだ。だけど。


「ユウ、貸しだ」

「はい、いくらでも！」


良く言った！
シガレットケースから素早くタバコを取り出して火をつける。


「『火をともせ。煙を吸え。吐き出した紫煙こそ力を持つ。紫煙の幻想(スモークイリュージョン)』」

「首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)─────！！！！」


弾かれる魔法。咄嗟に目を瞑っていたデュースとグリムの首にはなにもない。


「え？あれ……」

「なんで…」

「俺が魔法使ってるからに決まってるだろ」

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