destiny

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ym side







いつも通り半獣人の姿で伊野尾ちゃんと晩御飯の用意をしていると、突然鳴ったインターホン。





伊「宅急便かな……？出てくるからお願いしていい？」


山「うん、分かった。」





俺は特に何も気にしていなかった。


なのに……。


バタバタと焦りながら走ってきた伊野尾ちゃん。






伊「ありおか……さんが………。」


山「え………？」






その言葉を聞いた瞬間頭の中が真っ白になる。


なんで？どうして？


でも考えてる暇なんてなくて。






伊「取り敢えず…中通すけどいい？山田はネコに戻ってて。」


山「ｯ……分かった……。」


伊「山田に繋がるようなものは全部隠して。山田は…どうする……？」


山「会いたい……けど………。」






どうしよう。大ちゃんの顔は見たい。


俺がネコの姿であれば大ちゃんは俺の事にきっと気づかない。


でも俺が大ちゃんの姿を見てしまえば……。






涙が止まらないに決まっている。






山「いいや…。隠れとくね。」


伊「うん、分かった。じゃあ呼んでくるね。」


山「うん。」






俺は自分のものを全て持って寝室に身を潜めた。


それから何があってもいいように、ネコの姿に。






それと同時に、







ｶﾞﾁｬ…






愛しい人がリビングにやって来た。

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