2回目 ページ8
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『・・・あ、』
「こんにちは」
『いらっしゃいませ』
チャラン、とドアの開く音がしてカウンターに顔を出すと、久しぶりに見たお客さん。
肩幅と腕の太さ、ガタイが良すぎるあのお客さん。
・・・なんか、今日は肩が大きい気がする。
「名前、覚えてますか?」
『はい。龍友さん、ですよね?』
「そうです、そうです、笑」
話しながら自然とこの間の席に座る龍友さん。
そこは隼くんの特等席なんだけどなぁ。
お客さんにそこどいてください!なんて言えない。
ごめんね、隼くん。
『今日は何か?』
「おすすめのコーヒーありますか?」
今日はちゃんと飲みます、って目尻にシワを寄せて笑う。
見た目からは考えられないチャーミングな笑顔。
『哲也さんのコーヒーなら全部おすすめです』
「じゃあ、お姉さんが好きなのは?」
『んー、あ、そういえば、炭酸の入ったコーヒーが新発売したんです!良ければどうですか?』
「おー、面白そうやな。じゃあそれで」
『それではお持ちしますね』
厨房に入ると 北人くんと哲也さんがぼーっと突っ立っていた。
あ、と言うような顔で私と目が合うふたり。
北人「・・・あの人、関西弁だったね」
哲也「シュワシュワ飲む系なんだー」
絶対聞いてたよ、この人たち。
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龍友さんはコーヒーを一口飲んで さっきの笑顔を見せた。
新しいな、と褒めてくださって、厨房の哲也さんも満足そう。
「そういえば、お姉さん お名前は?」
『Aです』
「Aちゃん、ねぇ。なるほど」
『どうかされました?』
「いえ。」
ごちそうさまでした、とチーズケーキも食べて会計を済ませた龍友さん。
また来ます、とヒラヒラ手を振って店を出た。
自然と振り返してた手。
親しみやすい人だなぁ、なんて思ったり。
隼くんには叶わないけど。
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くるみ。(プロフ) - 彩華さん» わー!ありがとうございます! (2020年4月16日 9時) (レス) id: dcb2ebda86 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 早速読んじゃいました!アマリリス(^_^)こっちもとっても素敵なお話でした!続編楽しみです! (2020年4月16日 5時) (レス) id: 303c26c9ac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ。(プロフ) - 愛さん» あらあら笑 (2018年12月26日 20時) (レス) id: dcb2ebda86 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 北人くんともくっついて欲しくなりました(笑) (2018年12月26日 2時) (レス) id: d15d3a289f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるみ。 | 作成日時:2018年9月12日 5時