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ネビルのお見舞いを終えて談話室に帰ると、ちらほらと人がいた。
だがその中に双子の姿はない。
残念なような、ほっとしたような言いきれない気持ちで部屋の中へ進んでいく。
｢明日の予習どうする？｣
｢雑音あった方が集中できるからここでする｣
Aの言葉に頷いてハーマイオニーは女子寮への階段を登っていく。
その後ろ姿を見届けてから、Aは暖炉に近い窓際のソファに座った。手に持っていた魔法史の教科書を捲っていく。
目で文字を追いかけながらも、3行読み終わっては1回の頻度で双子のことを思い出す。
頭の中に双子の顔が･･･、双子の顔を思い浮かべるのに頭の中のカメラはフレッドにピントを合わせる。
え？なんでフレッド？
｢っ、フレッド!?｣
｢驚きすぎだろ｣
教科書から何気なく顔をあげると、そこにいたのはちょうど考えていたフレッドが、長い手足を縮こまらせて器用に体育座りのような格好でAの足元に座っていた。
｢あれ？俺だって分かった？｣
｢ちょうどフレッドのこと考えてて･･･思わず名前が｣
｢なにそれ、A俺のこと大好きじゃん｣
楽しそうに笑いながらフレッドが立ち上がってソファに座ってきたのでAは座りやすいように少しずれた。
｢で？今日の初めての飛行術はどうだった？｣
途端にAの表情が明るくなったのをフレッドは見逃さなかった。
完全に聞く体勢に入り、捲し立てるように喋りはじめたAに相槌をうっていく。
｢あのね、1発で箒がねー｣
｢うん｣
｢そしたらね、ハリーがビューンってなってね、ネビルの思い出し玉をー｣
｢それで？｣
｢フーチ先生がね、私のこと筋がいいんだって褒めてくれたの！｣
｢よかったな｣
フレッドが話を聞きに来てくれた嬉しさでAは息継ぎも惜しいくらいの勢いで喋り倒したし、フレッドはフレッドで一生懸命に説明するAの健気さに、小動物を愛でるような気持ちでいた。
｢さっきはジョージ達と作戦練っててさ｣
｢作戦？｣
フレッドの言うさっきが、夕食の時のことだとAは気づく。
｢ハリーがクィディッチのシーカーに選ばれたんだ｣
周りに聞こえないようにフレッドは声を落としたが、マグル出身のAは本の中でしか見た事がないのでいまいち面白さが分かっていない。
｢サッカーとかラグビーみたいなもの？｣
｢何それ？｣
｢マグルのスポーツ｣
｢じゃあそんな感じ｣
20210925
Alli Simpson
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しらたまコ(プロフ) - ひまわり。さん» ありがとうございます！とても嬉しいです＼(^^)／最後までちゃんと書き上げたいと思います！ (2021年10月3日 1時) (
レス) id: c3dd0cadc5 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり。(プロフ) - すごく好きです！更新楽しみにしています(o^^o) (2021年10月1日 18時) (レス) @page24 id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2021年9月24日 13時
