打ち寄せる不安には ページ38
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｢もぉ！本当にノーマンのバカっ!!｣
ベッドに入ってまでもAはノーマンに悪態をつく。
そんなAがおかしくて、ノーマンはさっきから笑ってばかりだ。
｢いいじゃない。隠す必要ある？｣
｢逆に言う必要ある？｣
真面目に返すと、頭の上でノーマンが溜息をつくのが分かった。
｢Aはもっとみんなに好かれてる自覚持ってよ･･･｣
｢いいの、私はノーマンに好かれてるからそれでいい｣
｢なにそれ、可愛いこと言うじゃない。それに今日のAはいつもより甘えん坊なの？｣
ノーマンは自分の胸の上にあるAの頭を抱きながら、Aの些細な変化を指摘する。
いつもなら、腕枕なりバックハグで寝るAが今日は一層くっついているせいだ。
｢･･･A？｣
｢ちょっとだけエマに嫉妬した｣
か細い声でAが答えた。
｢ノーマンとエマが抱き合ってるの見て、ちょっと嫉妬した･･･｣
｢そんな誤解を生みそうな言い方しなくても･･･｣
扉の隙間から見た、ノーマンとエマの再会は感動的だったけれど、ほんの僅かに胸が痛かった。
脱獄を計画したノーマンと実行してきたエマ。
見えない2人の絆みたいなものを見せつけられた気がした。
私には入る隙もないような空気。
エマにノーマンを取られるんじゃないか、なんて一瞬でも思ってしまった自分も許せなかった。
｢ずっと会いたかったのに･･･最低なこと思っちゃった｣
｢･･･覚えていて、僕が愛してるのはAだってこと｣
髪の毛にノーマンの唇が触れる。
甘えるAが、胸に頭を擦り付けてくる仕草にノーマンは腕の力を強めた。
｢ノーマン｣
｢なぁに？｣
｢もっと言って｣
見上げてきたAの額に口付けてノーマンは身をかがめて、不安そうに揺れる瞳を見つめた。
｢Aが好き、大好き｣
｢･･･ありがとう｣
｢不安になんてならないで。僕がこうやって抱き締めるのも、甘やかすのもAだけなんだから｣
何度も言い聞かせるようにして、ノーマンはAを力強く抱き寄せた。
20190623
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おん - もうやめましたか…？ (2020年8月10日 14時) (
レス) id: 79df10e130 (このIDを非表示/違反報告)
レンリ - 戻って来て下さい！ (2020年8月9日 9時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
奈津子(プロフ) - 更新お願いします！ (2020年5月10日 0時) (レス) id: 55bc886d22 (このIDを非表示/違反報告)
沙綾 - 新刊発売されてま〜す。続き楽しみにしてます。 (2019年12月14日 23時) (携帯から) (レス) id: cbd580bb22 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまコ(プロフ) - もちもち桜餅さん» お返事遅くなってすみません(><)ちょうど再会編に手を出していたので、書き終わってからお返事しようと思っていました！無事に円満な再会を書けたので安心して読んでください(><) (2019年6月21日 1時) (レス) id: 579bce1089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたまコ | 作成日時：2019年5月24日 1時
