-Anemone-Ⅰ (ページ46)

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Aside

"綺麗な部屋ね、、、"

ﾄﾞﾗ「まぁ、そんなに物は置かないからな。」

彼の言葉通り、装飾は最小限に抑えられているのに、壁の一角だけは違った。

そこにはクィディッチ関連の本や雑誌、試合の写真などが整然と並べられていた。

ﾄﾞﾗ「なにか気になるものがあったか？」

"貴方がクィディッチが大好きなんだなってことが分かったくらいかしら？"

そう言うとドラコは照れ臭そうに笑った。

ﾄﾞﾗ「今日はゆっくり休め。明日にでも箒の特訓をしないか？ホグワーツでは誰かに見られているかもしれないが、ここなら下手くそでも誰も笑わないぞ。」

私はくすりと笑って、彼を見上げた。

"あなたが1番笑うくせに。是非、お願いするわ。"

ﾄﾞﾗ「飛ぶのに必要なのは信じることだ。君もすぐできるようになるさ。」

彼の声は、思っていたよりずっと優しかった。

彼の方を見るとこちらを真っ直ぐ見つめていた。

"笑っても良いから、飛べるまでそばにいて。"

ﾄﾞﾗ「笑わないって言っただろ。僕はスリザリンだが、君を馬鹿にしたりしない。」

その言葉に胸がふっと軽くなった。

この屋敷に入った時から感じていた疎外感から少しだけ解放されたような気がした。