-Anemone-Ⅰ (ページ15)

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ドラコside

一晩経つと、Aはホグワーツのマドンナ的存在と囃し立てられていた。

それと同時に彼女は声が出せないという噂を耳にした。

その噂はどうも本当らしく、翌日の朝から彼女は自動速記羽ペンを用いて会話を行っていた。

朝食や廊下でAを見かけたが、常に隣にいるグレンジャーのせいで近づけそうもない。

あの穢れた血め。僕とAを近づけないつもりか。

最大のチャンスは魔法薬学の授業で訪れた。

調合をする際、Aの近くに陣取ることに成功したのだ。

マグル生まれの彼女は魔法界について知らないことも多ければ、魔法の勉強なんてついていけないことだらけなはず。

今日の調合で僕が教えることで、話すようになればきっと仲良くなれる。

そんなことを考えながら、Aの初めての調合を見守っていると、生徒の周りを巡回していたスネイプ先生がAの背後で止まった。

ｽﾈ「何か質問かね？Ms.ブロンテ」

”はい、先生。この部分が～～”

Aが悩んでいるとなぜわかったんだ？

僕のほうがAの様子を伺っていたはずなのに。

次こそは僕が対応する、、！

ﾄﾞﾗ「なぜだ、、、彼女のポーカーフェイスをどうやって見破っているんだ、、、？」

その後も同じようにスネイプ先生が彼女に近づくときは必ずAが質問するといったテレパシー的な質疑応答が繰り返されていた。

僕は全く教えることができないまま、Aは自分より先に調合を終えてしまった。