朝九新聞第7号 (ページ2)

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エッセイ「今泣いたカラスがもう笑った」ページ2

前回お伝えした通り、アンケート結果により今回からエッセイを連載します。
シリーズ名は「今泣いたカラスがもう笑った」です。
今回連載するのは「運命よそこをどけ、俺が通る」です。

☆☆☆☆♪☆☆☆☆

『運命よそこをどけ、俺が通る』

私は泣き虫だった。

強く言われただけで泣き、
転んで血が出ていないのに泣き、
雰囲気が悪くなるだけで泣き、
何かあるたびに泣く。

「おとなしいから、動物に例えるならキリン」

と言われたこともある。

泣き虫でおとなしい、
キラキラ一軍女子とは遠く掛け離れた、
そんな小学生だった。

そんな私が、
常にハイテンションで
強気で全く泣かない人になることを
誰が想像していただろう？

私は中学受験をして地元中に進む人達と別れた。

私の事を知っているはほとんどいない、
そんな世界に飛び込んだ。

私は、泣き虫を脱出したかった。

私は、一度死んで、生まれ変わった。

友達曰く私は「天然過ぎてついていけない」らしい。

おそらくそれが、本当の私なんだと思う。

隠れていた私なんだと思う。

私は、一度死んで生まれ変わった。

ベールを脱ぎ捨てた。