天堂光輝の妹は京極竜に恋をした【PRINCE OF LEGEND】 (ページ21)

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第10話消しゴムのメモ⑤ ページ21

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帰りの支度をして教室を出たところで、尊人がトイレに行くと言って猛ダッシュして行った。

すると竜が私に向かって言った。

竜｢兄貴には言うなよ、俺がプリンで買収して無理やり頼んだってこと｣

『わかった。竜って......本当に尊人のことが大好きなんだね』

私がそう言うと、竜は照れたように俯いた。

竜｢......けど、お前も結構お人好しの部類だよな。
たかがプリンくらいで、こんな面倒なこと引き受けてくれるなんて......｣

『あれは......プリンの誘惑に負けただけだもん』

そう言いつつも、私はこの状況を楽しんでいる自分に気付いていた。

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それから数日経ったある日。

放課後、いつものように尊人と勉強を始めようとした時、校内放送を知らせるチャイムが鳴り響いた。

｢只今から、『伝説の王子選手権』にエントリーした王子たちを、皆さんにご紹介いたします。
全校生徒は、至急プリンスホールに集合してください｣

放送が終わると、教室内は猛然となった。

あ、そういえば前に朱雀さんたちと『伝説の王子選手権』について話してたっけ......。
このことだったのか。

女子生徒A｢うそっ、王子が勢揃いするの？｣

女子生徒B｢早く行って前の方の席取らなくちゃ！｣

女子生徒たちが、我先にと教室を飛び出して行く。

尊人｢竜、俺らも行かなきゃいせねぇみたいだぞ｣

竜｢ちっ、かったりぃなー｣

お兄ちゃんも出るって聞いたし、ちょっと見に行っちゃおうかな。

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