ニューヨーク ページ22
ベルモットside
世界で最もエキサイティングな都市
ニューヨーク
ネオンが煌めくブロードウェイには、数多くの劇場がひしめきあっている。
多くの人々が夢に終わりを告げた一方、一握りの人間だけが夢の世界で生きることを許される街
欲望が渦巻くこんな街で、まさか
「大使館で働く知り合いから連絡があって、どうやら先週“黒澤A”がアメリカに入国したらしいの。」
「姉さんが…！！」
「確か、有希子の長女はアメリカの大学に通ってたって前に言ってたわね。その子がどうかしたの？」
「…実は数年前に誘拐されたの」
「誘拐？…警察には相談したんでしょうね？」
「勿論よ！でもその誘拐先がちょっと厄介な組織らしくて…。拉致される前からの偽名、黒澤Aを名乗って生活しているらしいけど、それしか分かってないのよ…」
「…黒澤A」
思わず笑ってしまいそうになるのを堪えていれば、勘違いした有希子の息子が身を乗り出してきた。
「この名に聞き覚えがあるんですか！？」
「知り合いに同じ名字の人がいたけれど…黒澤なんて日本じゃ珍しい名前でもないから別人ね。その人は男性だし」
「そう…ですか。」
肩を落とし落胆する様子に、
「まぁ、拉致された割には比較的自由に行動できてるみたいだから、しばらく様子を見ようって優作さんとは話しているんだけど…」
「そんなの駄目に決まってんだろ。どんな危ない組織だろうが、救わない理由にはならねェよ。」
「新一…」
「アナタは、そのお姉さんのことが大切なのね。」
「…俺、10年ほど前に喧嘩別れしたまま姉とは会ってないんです。姉はたぶん俺とは会いたがらないと思うんですけど、それじゃあ絶対駄目なんです。俺がさせません。」
その言葉に私は、眩しいものを見るように目を細めた。
なんて曇りのない真っ直ぐな瞳
自分の正義を疑ったことすらないのね…
成る程、Aには同情するわ。
「彼、本当にアナタとMr.工藤にソックリね。」
「そうなの！優作さんに似て本当に正義感が強くて優しくて賢くて！！」
「母さんやめてくれよ…」
…ホント、眩し過ぎて目が痛いくらいだわ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1907人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
仮面タロウ(プロフ) - 作者の仮面タロウです。たくさんのコメントありがとうございました！長い間返信しきれずすみません。実は私のうっかりで占ツクにログインできなくなってしまい更新出来ずにいました。移行にご不便かけますがよろしくお願いします。 (2022年4月25日 12時) (
レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
侑(プロフ) - 続きが気になりすぎます、！待ってます (2022年4月1日 1時) (レス) @page33 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 仮面タロウさんのお話、めちゃくちゃ面白くて大好きです！特に好きなのは工藤姉は弟が嫌い！シリーズとミスポッターシリーズです。更新頑張ってください‼︎ (2021年12月31日 23時) (レス) @page33 id: cf1d4c666e (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2021年5月4日 20時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
心夜 - ハリー・ポッターだけでなく名探偵コナンの夢小説まで書けるとは。素晴らしいです！どちらも大好きなので無理せず書いて頂いたら嬉しいです！ (2021年2月17日 21時) (レス) id: d958da9fc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：仮面タロウ
| 作成日時：2019年11月27日 18時
