夜の海と神ちゃん ページ10
海から戻って夕食を食べ終えた頃には、陽はすっかり沈んでいて
時々吹く風に心地よさと肌寒さが感じられる
小「夜になると寒いな。」
濱「もうすぐ秋やからな、そりゃ寒いわ。」
桐「食べ物の秋やな！」
重「また太るん？ほんまになってまうで、bu…」
桐「誰が豚や。」
満点の星空の下、焚き火の周りをみんなで囲む
淳太くんも、あの日から火を少しずつ克服してきているみたいだ
みんなそれぞれ前に進めてるんだな。そう思いながら火を見ていると
？？「A、ちょっとええかな？話したいことあるんやけど。」
上から声が降ってきた
『ん？何？』
上を見ると神ちゃんがプカプカ浮いていて
神「…ちょっと、あっちの方行かん？」
『いいよ。』
みんなにそのことを伝えると、気をつけろよと送り出してくれた
『神ちゃん、どこまで行くの？』
淳太くんが貸してくれた懐中電灯を持ち、前を歩く彼の後ろを追う
神「ん〜、さっきの海まで行ったら…あかん？」
『私は別に構わないよ。』
神「ほんなら良かった。」
そう言って彼は、歩調を合わせてくれた
『夜の海も綺麗だね。神ちゃんが海行きたいって言うなんて、びっくりした。』
神「そやな。俺も自分がそんなこと言うようになるなんて、夢にも思わんかった。」
目の前に海が広がる砂浜の上に2人で腰を下ろす
優しく周りを照らす月と
空一面に散りばめられている星
それは儚げで、でもどこか力強さを感じられて
静かに私たちを照らしていた
『で、話したい事って何？』
神「あぁ、ちょっと手伝って欲しい事があんねん。」
『手伝って欲しい事？』
神「照史くんへのプレゼント作りたいねん。レシピ本みたいなの…。
でも俺、物触れへんやろ？せやから手伝ってくれんかなって思って。」
シゲにもちゃんと了承取っとるからと、どこまでも用意がいい
『全然いいよ。むしろ手伝いたい。』
神「よかった。ありがとな。」
『でもさ、なんで急に？のんちゃんも、今まで写真なんて撮って無かったよね？
キャンプ行きたいって言ったのも背後霊のみんなだし、今までそんな事無かった。
ねぇ、神ちゃん。まだ私たちに何か隠してる？』
最後の言葉に神ちゃんが反応したのは、一目見ただけでわかった
はぁというため息の後
神「…その時が来るまで誰にも言わんって約束してくれるか？
聞いて後悔するかもしれん。それでも聞くか？」
私が頷いた後、少しの間があってから彼は口を開いた
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shihok0712(プロフ) - 気が付いたら涙がら流れてました。目に見えて、普通に会話し合える背後霊なら、一緒に居て楽しいやろなぁ。唯一亡くなる前に通り魔から庇うしげちゃん、男気半端ないですね！ (8月20日 20時) (
レス) @page37 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - はじめまして！この作品読んでボロ泣きしました。いい話過ぎます……！ (2023年3月26日 22時) (レス) @page35 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - とても面白かったので続編待ってます!勉強も更新も頑張ってください。 (2019年12月8日 6時) (レス) id: 2aef7cd3bd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - 続き、嬉しいです待ってました！楽しみにしてますね (2019年11月9日 15時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
bbjaniyokoyuzu(プロフ) - 涙止まりませんでした！！！続きお待ちしてます!!!!!!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: c52be9df5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚菜 | 作成日時：2018年1月22日 20時
