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神「背後霊は、あの事故が起きた日から


…2年経つと見えなくなるねん。

せやから、最後の思い出として、キャンプに行きたいってみんなで我儘言った。

きっとのんちゃんも、思い出を残すために写真撮っとるんやろ。」


頭を殴られたような感覚だった

2年なんて…余りにも短すぎる



『照史くんは…事故に遭ったのはいつ?夏の終わり頃って言ってたよね…?』


神「あと2週間で2年。」


『はっ?2週間っ?』


神「A、絶対言わんといてな。」

まるで牽制するように

私を見つめる彼の目は有無も言わせないくらい険しかった


『…なんでっ、なんで言わないの?

照史くんが悲しむ姿なんて見たくないでしy…』


神「見たくないに決まっとるやん!!!」


そう私に言った彼の声は、震えていた


神「照史くん優しいからさ、もしあと2週間で俺らが見えなくなるって言ったら、きっとすごい気ぃ使ってくれる。

で、俺が見てないところで苦しむと思うんや、なんで見えなくなるんって。多分、1人で声押し殺して俺のために泣いてくれるんやろなぁっ!

分かっとるよ、そうなることぐらいっ、2年間ずっと一緒やったんやから!

せやから、まだ俺が見えてる時は、悲しんどる照史くん見たないねん!

悲しむ暇あったら楽しい思い出いっぱい作りたいしっ、最後はっ、笑顔でありがとうって言いたいんやっ…


その時は、隣で急になんやねんって、いつもと変わらずに笑ってて欲しいからっ。


その後やったら、…いくら恨まれても構わへん!」




全てを吐き出した彼の顔は涙でぐちゃぐちゃで、荒くなった息を整えようと必死に肩を上下させていた





照史くんの優しさを誰よりも分かっているからこそ


お別れという試練をその日が来るまで1人で隠し通すと決めた彼の優しさ


それが彼にとってどれほど苦しくて重い決断だったのか、私には分からない


神「お願いっ。照史くんには、言わんとって。」


その決断を知った今、NOなんて私が言えるはずがなかった


彼のすすり泣きと海のさざ波だけが耳に響く中


満点の星空が、さっきと変わらぬ静かさで、私たちを照らし包み込んでいた

・→←夜の海と神ちゃん



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shihok0712(プロフ) - 気が付いたら涙がら流れてました。目に見えて、普通に会話し合える背後霊なら、一緒に居て楽しいやろなぁ。唯一亡くなる前に通り魔から庇うしげちゃん、男気半端ないですね! (8月20日 20時) (レス) @page37 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - はじめまして!この作品読んでボロ泣きしました。いい話過ぎます……! (2023年3月26日 22時) (レス) @page35 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - とても面白かったので続編待ってます!勉強も更新も頑張ってください。 (2019年12月8日 6時) (レス) id: 2aef7cd3bd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - 続き、嬉しいです待ってました!楽しみにしてますね (2019年11月9日 15時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
bbjaniyokoyuzu(プロフ) - 涙止まりませんでした!!!続きお待ちしてます!!!!!!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: c52be9df5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚菜 | 作成日時:2018年1月22日 20時

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