おまけ1 ページ44
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春休みになって、学校に来るのは部活の時くらいだ。
もうすぐ新入生が入るとのことで、オリエンテーションでの部員勧誘にどの部を熱が入っている。
当然、バスケ部も例外じゃない。
「Aちゃーん、これ運んどいて」
「はーい」
チラシを沢山作って配る。
その中にはもちろん横山先輩も一緒。
「ねぇあの人かっこよくない?」
「うん!やばい!」
早速注目の的になってる。
かっこいいから仕方ないけどさ、あんまりいい気はしない。
今日も勧誘が終わって、少し個人練習。
ダンダンっとボールの音が響く。
「お疲れ」
ガラッとドアが開いてそこに居たのは横山先輩。
「お疲れ様です。」
私はリバウンドする手を止め、ボールを抱えて先輩の元へ駆け寄る。
バレンタイン以降、横山先輩は私の個人練習に時々付き合ってくれる。
その後2人で帰る時間がすごく幸せなんだ。
「Aちゃん、今日勧誘の時ムスッとしとったやろ?」
「え、私そんな顔してました?」
「してたで
こーんな感じでな」
顔をむすーっとして私の真似をする横山先輩。
その顔に思わず笑ってしまう。
「そんな心配せんでも、俺はAちゃんが好きなんやで?」
「やって、新入生可愛ええ子多かったし」
「そうなん?
全然見てへんかったわ。」
「ほんま?」
「ほんま。
でな、これ。」
横山先輩が差し出してくれたのは可愛らしいラッピングのされた箱。
そうだ、今日はホワイトデーだ。
「あーすっかり忘れとった」
「うせやん。
まぁええわ、はいどーぞ。」
「ありがとうございます!
嬉しいー!
これで次の大会も頑張れそうやぁ」
「…単純やな」
大好きな横山先輩はいつだって私のパワーの源。
これからもこんな風に過ごせたらいいな。
〜fin〜
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神八爽蘭(プロフ) - やまーさん» 教えていただきありがとうございます!非公開になってました(;_;)すみません。 (2020年2月14日 22時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
やまー(プロフ) - 渋谷くんの5が抜けてると思います!間違ってたらすみません… (2020年2月14日 22時) (レス) id: a2a6af1ebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神八爽蘭 | 作成日時:2020年2月12日 23時