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花火が上がるまであと15分…
本当だったらふっかと見る予定だったのに、ここにふっかはいない。
真実ちゃんもまだ合流していない。
｢俺が余計なこと言っちゃったからですかね…｣
隣の目黒くんが呟いた。
前を歩く冴希としょっぴーには聞こえていないみたい。
｢そんな事ないよ。
目黒くんのせいじゃない。｣
｢俺たちどうして…こんなに苦しい思いしてまで好きなんでしょうね。｣
目黒くんが弱々しく呟いた。
花火が上がるまであと10分…
もし花火が上がるまでにふっかが来なかったら、今度こそ本当に諦めよう。
私たちは河川敷の適当な場所に4人で座った。
一応目印になるものを2人には伝えた。
｢ふっかと真実ちゃん来ないなー｣
冴｢ほんと何してんだか！
後でシメる！｣
A｢迷ったりしてないかな？｣
｢真実には一応細かく場所伝えたんで大丈夫だとは思うんですけどね。｣
目黒くんが平然とスマホを見る。
そう言いつつかなり心配している様子。
花火が始まるまであと5分。
真実ちゃんの気持ちに答えられないって伝えるつもりが上手く断れずに流されちゃってたりする？
信じたいのに不安ばかりが募っていく。
私と花火見たいって言ったのそっちじゃん。
水着かわいいって、優しく頭撫でてくれて…
この旅行だって絶対来いよ！って私に念押ししたのふっかだし…
それなのにいつも私の事振り回して、ほんとずるい男。
大事な時、そばにいてくれない。
もうすぐ花火が上がる。
これで全部終わりにするんだ。
私は静かに目を閉じた。
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2021年1月13日 20時
