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いてもたってもいられなくて、私は来た道を戻った。
電話じゃなくて、直接会わなきゃ…
深澤さんはきっとまだ会社にいるはず。
考えるより先に体が動いていた。
真っ暗な道を早足で進んだ。
会社についてエレベーターに乗ろうと待っていた時、後ろから声をかけられた。
｢おい｣
そこには会社を出る時と同じ怒った顔をした翔太。
｢翔太…なんで｣
｢今帰るとこ。
それより…｣
翔太は私の腕を掴み、ぐっと引き寄せた。
その拍子に顔がすごく近くなったから慌てて離れようと後ずさりした。
だけどすぐ後ろにはエレベーターがあって、距離を取るには限界があった。
翔太の顔がさらに近づく。
｢俺言ったよな？
ちゃんとしろって｣
｢…わかってる。
だから私っ｣
｢わかってねぇだろ…
ふらふらしやがって。｣
｢…｣
｢深澤さんなら仕方ないって諦めてたけど、こんなんじゃ話が違う。
お前がいつまでも答え出さないんだったら俺だって遠慮しない｣
｢翔太、どういうこと？｣
｢A、好きだ。｣
抱きしめられ耳元で囁かれる。
まさか翔太からこんなこと言われるなんて思ってなかったから動揺して体が思うように動かない。
｢嘘でしょ…？｣
｢こんな時に嘘つくわけないだろ｣
｢だって翔太いつも冷たいじゃん｣
｢それは…察しろ！｣
少しだけ離れて、私の肩に手を置いて
そっぽ向いた翔太の耳は真っ赤だ。
少しの間沈黙が流れる。
エレベーターはまだ来る気配がない。
てっきり嫌われてると思ってた。
エレベーターで優しくしてくれたのも、やっかみ受けてる時助けてくれたのも、私のことが好きだったからってこと？
いつもは冷たいくせに…私鈍感だから全然わかんないよ。
肩に置かれた翔太の手がすっと落ちる。
そのまま私を見ずにエントランスの方に歩いて行こうとする背中に慌てて声をかけた。
｢待ってよ。｣
｢お前の気持ちがちゃんと整理出来るまで待ってる。
ちなみに深澤さんならもう帰ったよ｣
翔太は最後に、ごめんな、こんなことしてって弱々しく呟いた。
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カフ(プロフ) - namanaさん» コメントありがとうございます！もどかしいですよねヽ(；▽；)ノこれからも楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2021年1月23日 10時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - ちょっと、ふっか黙って話を聞いてほしい！！笑 更新楽しみにしてますね(*´｀*) (2021年1月22日 18時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2020年12月12日 12時
