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一「カラマトゥ!!」


一松が玄関に走って行くと、傷だらけで血を流すカラマトゥが倒れていた。
慌てて駆け寄り、「大丈夫か!?」と声をかけるが、呻き声しか返ってこない。
半分意識が飛んでいるのか、目が虚ろだった。
一松はカラマトゥの頰を叩き、其奴の意識を呼び戻す。

カ「いちま、つ…?痛ッ……」

一「動くなカラマトゥ!
何があった…!?誰に、誰にやられた!?」

痛みに顔をしかめるカラマトゥに、彼は焦った様子でまくし立てるように言った。
カラマトゥは少し間を置いた後、口を開いた。

カ「…修道士、さ……
前俺が、いた町が消えて、…それを、彼奴ら、は、…俺のせいだと……勘違いして…
それで俺は、…ッ、追いかけ、られてたのさ…」

カラマトゥの言葉に、一松がガクガクと震えだす。
()消えた(・・・)って…まさか……”

神「そうだ一松…お前の住んでいた町の事だ」

一松の頭に浮かんだ疑問を確信に変えたのは神だった。
一松は絶望の表情を見せ、その場に座り込んだ。
“俺のせいで、カラマトゥが…!”

一「手当て、手当てするから…!!」

カ「…駄目だ。待ってくれ、一松……」

救急箱を取りに行こうとする一松を、カラマトゥは彼の服の裾を掴み止める。
一松は、「離せ!」とカラマトゥを睨みつけたが、其奴の手が震えている事に気がついて、其奴の方に向き直った。

カ「駄目、なんだ…一松。
傷に……鉄粉を、入れられたみたい、で…血が止まらないし、体は動かない…

俺は、もう…死ぬんだよ……」

一「……………!ッ、く、そヤロー………」

カラマトゥの告げたそれは、一松には辛すぎた。
彼は、やっと見つけた大切な人(優しさ)を、また失うのだ。
信じたくない、という風に首を横に振るが、それでも現実が変わるわけじゃない。
現にカラマトゥの身体は、徐々に冷たくなりつつあった。

一「……………ッ、カラマトゥ…!
俺、俺、お前というと安心して、お前といると楽しく、て、それで…お前といると、………ッ

お前が_______________!」

一松は息が詰まって、その先が言えなかった。
涙がボロボロと溢れて、落ちた。

カ「………一松、俺は、嬉しい、よ…」

一「…は……?」

カ「俺の死を、悲しんでくれる人が…いて」


一「………カラ、マトゥ…!


…、好き、好きだよ……!カラマトゥ…!」

一松はもう、流れる涙も気にせずに言う。
カラマトゥが優しく微笑んだ。


カ「…ありが、とう……」

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おそ松さんgirl(プロフ) - みくさん» ありがとう!頑張る!! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 面白いよ!更新頑張ってね! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 7f167612e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松壱 | 作成日時:2018年5月20日 12時

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