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#14 ページ14

会場に着くなり、私は呆然としてしまった。

「この人たちの中から柴田たちを見つけろっていうの!?」

人が多すぎて、その場に立ち尽くしてしまう。

本当に馬鹿な話なのだが、

今日に限って私は携帯を忘れてしまった。

だから連絡するにもできないし...。

「...うわ!」

いきなり体が動いたと思ったら、

手を引かれて会場とは反対の方へと連れていかれる。

見上げると、そこには

「柴田!」

会いたかった人がいた。

し「めっちゃ探したんだけど。やっぱAは迷子になると思ったわ」

「うぅ、面目ないです...」

し「それより、Aめちゃくちゃ可愛いんだけど!」

「...そう?ありがと」

まんざらでもないかなって思いながら

くるりと一回転してみせる。

し「まじで独り占めしたい!誰にも見せたくない!」

なんか1人で葛藤している柴田。

「大丈夫だよ、私は柴田のものだから!」

そう言うと、勢いよく抱き付いてくる。

し「......ほんとに?じゃあ俺のものって印ね」

顔が近づいてきたと思ったら、

首が少しだけちくっとした。

し「はいできあがりー!」

「......ちょ、ちょっと!今やらんでもいいやん!」

私の首に、柴田の赤い印が付いた。

し「そろそろ戻るか」

「......うん」

なんだかさっきから

柴田のペースに完全に巻き込まれてる。

まともに顔が見れない。

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作者名:#Love | 作成日時:2020年10月24日 20時

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