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俺が正気に戻ったのは身体が限界を迎えた時だった。
心臓がバクバクして口から飛び出しそうなくらいの大きな拍動。
喉の奥から血の味がする。
過呼吸みたいに乱れた息。
吹き出す汗。
やば、、い、発作だ、、。
胸の奥から大きな喘鳴。
｢げほげほっけほっげほっ、、っ、、げほっっっけほっっ｣
込み上げる咳に連られて嘔吐く。
昨日の朝から何も食べてない俺の胃からはもちろん何も出ず、ただ喉を燃やすような酸性の液体が地面に吐き出される。
馬鹿だった。何がなんでも猛ダッシュなんてするもんじゃなかったんだ。
するなら吸入器持ってくるとかスマホ持ってくるとかだけでもしとけば良かった。
視界が霞んであの世に逝きそうな感覚。
やっと脳が何も考えないでいてくれる。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年7月7日 3時
