僕らの日々 (ページ3)

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かずも母さんも有り得ねぇ。

人がせっかく家事を手伝おうとしてんのに断りやがって。

50畳の子ども部屋。

5つの命がお腹の中にあると知った一級建築士の父さんは、俺らが産まれるまでの数ヶ月間で一軒家を買い、リフォームした。

1階60畳、全4階建ての我が家。

1階はリビングやバスルーム、2階は両親のベッドルームや書斎。

3階は俺らの部屋、4階はベランダやサンルーム。

考えに考え抜かれたすごい部屋だけど、ひとつダメな点が。

自分の領域が決まっていないからつい散らかしちゃうんだ。

それでいつも片付けろって催促される。

｢またどーせ心の中で嫌味吐いてんでしょ？｣

いつの間にか戻ってきたかず。

森羅万象を理解したような顔して、シャツのボタンにてをかける。

｢わっ、もーそんな時間？｣

俺はいつまで不貞腐れてたんだろ。

飯も食わずにこうして時間を無駄にするなんて。

｢ご飯なら、かーさんがウィダー用意してくれてるよ、それ持ってけば？｣

余裕ぶっこいて部屋を出ていったかず。

こいつはいつも、俺が気にしていたことも汲み取ってナチュラルに解決してくれる。

やっぱあいつには色々と敵わないな。