僕らの日々 (ページ14)

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【家族よりも先に】ページ14

ありがたいんだかありがたくないんだか。
雨の季節がやって来て、チャリ通は到底無理と見なされ、バスで学校へ行くことに。
まぁ気圧の変動でぜーぜーしやすくなるのはとっても迷惑なんだけどね。

チャリで40分(最近は50分以上かかってたけど。)のところをバスの手にかかれば15分弱で着いてしまう。

多少の交通費が無駄になるけど仕方がないよね。

｢なんか、かずがいるの新鮮。｣

｢だな、ちゃっかり座っちゃってるし｣

横でザワザワうるさい。毎朝こんなに騒がしいのかね。

発作は出ないんだけど胸が重い感じがして、強く吸わないと空気が入ってこない感じがする。プラスダルい感じもして瞼が下がる。

｢ｯけほげほっかほっけほっ…｣

思い切り吸ったのがいけなかったのか、盛大に咳き込んで、他の乗客の目がギョロっとこっちを向く。

｢かず大丈夫？｣

雅紀が水筒を差し出してくれて、ありがたくいただく。

｢俺の風邪うつってた？もしかして？｣

｢いや、ちがう。思い切り息吸って噎せただけ｣

｢そっか〜ならいいけど。｣

兄弟だとやっぱりお互いそんなに関心がないのかそれ以上は聞いてこない。

智の後に続き、みんなに見送られ、バスを降りた。