動いたここじゃ始まらないから (ページ17)

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櫻井side

病室に入ると苦しそうに眠っているニノが目に入る。

酸素マスクを付けてるのにも関わらず、早く浅く上下する胸。

雅｢やっぱりか…和、輸血すると高熱出しちゃうんだよね。｣

隣に腰をかけ、すぐさま額に浮かんだ汗を拭き取る相葉さん。

俺らもタオルを持ち、3人係で汗を拭う。

雅｢和〜、俺たち来たよ〜｣

タオルを持っていない方の手でニノの手を握る相葉さん。

ニノの手がものすごく小さいのか、相葉さんの手がものすごく大きいのか、相葉さんの手に可愛く収まるニノの手。

ノックなしに空いたドア。

？｢和〜、｣

ニノの名前を呼びながら入ってくる人。

相葉さんは焦ったようにロッカーに隠れる。

そこで察す。ニノのお母さんだって。

俺らは分担して相葉さんの荷物をすぐさまベッドの下に隠す。

母｢あら、来てくれてたのね！｣

ぎこちない笑顔を作る俺ら。

母｢和、輸血すると高熱出しちゃうのよ。｣

相葉さんと同じことを言うニノのお母さん。

やっぱり家族だなって思った。

その家族の見えない繋がりを感じて何故か泣きそうになってくる。

横を見ると松本も泣きそうになってて、2人でアイコンタクトを取り、病室を後にする。

潤｢ニノ、また来るね｣

翔｢また明日。｣

病室を出てから気づいた。

相葉さんどーする？って。