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櫻井side
ピッピッピッと規則正しく波打つ心電図モニター。
胸が沈む度に曇る酸素マスク。
細い腕に繋がった点滴。
こんなに弱ったニノを見るのは初めてで、死んでしまうのではないかとものすごい恐怖に襲われる。
？｢ニノっ｣
雅｢お、Jくん｣
勢いよく入ってきたのはクラスメイトの松本潤。
潤｢櫻井もいたのか。｣
翔｢おう。｣
潤｢朝、遅刻した理由保健室の先生に聞いたよ。櫻井さすがだな。｣
イスを持ってきて隣に座る松本。
潤｢お兄さん、ニノどーしちゃったんですか？吐血したとか聞きましたけど｣
相葉さんをお兄さんと呼ぶ松本。
雅｢胃潰瘍だって。最近飲みはじめた薬が合わなかったのが原因らしい。｣
翔｢場違いな質問なんですけど、お兄さんってどーゆー事ですか？｣
雅｢翔ちゃんなら信頼できるし言ってもいっか。｣
とあっさり答えてくれる相葉さん。横で頷く松本。
聞くと、相葉さんとニノは血の繋がってる兄弟だと。色々あって両親が離婚して離れ離れになってしまったと。
健康的に焼けてる肌と白い肌、天然なところとしっかりしてるところ、筋肉質な体と華奢で柔らかい感じの体。
見た目だけだと共通点はなかなか見つからないものの
兄弟と聞けば確かに笑った雰囲気とかそーゆーところが似てるなと思う。
雅｢似てないでしょ？(笑)｣
俺の心を見透かしたように言う。
雅｢和の分の栄養まで貰って生まれてきちゃったから、体格も結構差があるし、身体の強さだってこんなに差があるんだよね。せめてもの償いとしてコイツのこと守るって決めたの。｣
相葉さんの眼差しが真剣になる。
雅｢和は母親に引き取られたって言ったじゃん？その母親に俺と会ってること内緒にしてもらってんの。それに学校の先生もこのこと知らないし…｣
翔｢大丈夫です。誰にも言いませんよ。｣
不安げな相葉さんの瞳を強く見つめると、安堵の息をついた。
意識のないニノの手を握って『早く治れ』と念を送ってる相葉さん。
あの時のカッコ良さとは真逆に、今は純粋な子供のように可愛らしい姿を見せる。
俺はそんな相葉さんにまた惹かれた。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2023年1月28日 0時
