Walking with you 3 (ページ25)

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あれからしばらくして、、ついに和が退院した。

ガンは完治し、喘息も発作は出なくなった。体力はないけど、かなり健康に近い状態。

｢面目無い…｣

小学校は家から徒歩30分のところにあるから、スクールバス通の範囲には含まれなく、徒歩通なんだ。

だから、頑張って歩かせるんだけど、重たいランドセルを背負ってそんな長い距離を歩くのはやはり苦で、はぁはぁと息を切らし、無言で手を伸ばしてくる。

｢ほんとに、、面目無い…｣

俺に抱っこされ、学校まで連れていってもらう和。

顔を俺の肩に埋め、とても小学生とは思えない恥ずかしがり方をする和。

｢ふはっ(笑)どこでそんな言葉覚えたの！｣

｢それより、雅にぃ？僕、もー大丈夫だから、下ろしていいよ｣

和が退院してから、嬉しさで眠りに付けない夜が続いた。

基本的に俺は、動いていないと死んじゃうタイプの人間で、ベッドからガバッと起き上がり、部屋を出る。

なんか面白いことないかな、、と頭をフル回転させてると、いい案が浮かび上がる。

｢どぅんどぅんどぅーんどぅーんどぅどぅーんどぅーんどぅどぅーん｣

双子ちゃんの部屋に侵入し、起こさないよう、静かにヒゲダンスを踊るという儀式。

時々、潤が目を覚ましそうになったりするのにヒヤヒヤして、そんなスリルのある時間がとても楽しい。