トラブル ページ10
暗い気持ちのまま授業に出る。
1限目は城の潜入調査だった。
教科担任「いいか?忍者にとって大切なのは________」
斜め前の八左ヱ門を見ると、とても真剣な顔をしていた。
教科担任「伊賀崎!!聞いてるのか!!」
『はっ!はい!!すみません…』
考え事をしすぎて先生に叱られてしまった。
竹谷「……」
潜入調査を一緒にするペアはくじで決められる。私は端っこの紙切れをとると、「四」という数字に
目を留めた。
『四…』
八左ヱ門をチラッと見ると……六。生憎一緒ではなかった。
竹谷「おほー…六かぁ…」
三郎「おっ、八左ヱ門と一緒か」
竹谷「行くぞ!」
『あっ、八左…ヱ門…』
目がふとあったけど、逸らされた。その場に立ち尽くしていると、誰かに肩を叩かれた。
モブ「伊賀崎さん、一緒だね!」
『あ、あぁ…よろしくね!』
私と一緒になったのは、相川拓郎くん。←オリキャラ
ろ組の中でもだいぶ苦手な人だ。ちょっと我儘でナルシスト。滝夜叉丸夜よりも酷い…。
『じゃ、じゃあ行こうか!』
私が先に進むと、相川くんは私の隣に来た。
相川「伊賀崎さんって竹谷と付き合ってるんだよね?」
『え?…あぁ、うん』
なんで今そんな事?
相川「あんな野蛮な奴よりもさ、成績優秀でイケメンな俺にしない?」
『結構です』
調子にのる相川くんを華麗にスルーして城の塀を飛び登った。
相川「チッ…竹谷のどこが良いんだよ…」
まぁ無視して火薬庫に入る。実習課題は「潜入先の城の戦力を予測する事」。そのためには武器の量
火薬の数、竹の本数、足軽の人数を調査しないといけない。
『えっと…戦力は中の上ってとこね……さ、帰ろっか』
城の潜入も終わって学園に帰る途中、また相川くんに迫られた。
相川「伊賀崎さん、やっぱり僕と」
『百億年後まで生きてたらOKしてあげる』
相川「それ遠回しに断ってるでしょ?…あ!餡蜜屋がある!」
嫌な予感がして足を速めるが、腕を掴まれて行き場を失った。
『…ハァ…』
肩を下ろしながら餡蜜屋に入ると、店員さんが来る。
店員「2名様ですね、少々お待ちください」
私は顔を合わせないように下を向くと、泣きたい気持ちを押し殺した。
(八左ヱ門以外と餡蜜食べにくるなんて…楽しくない)
??「はいお待ち〜、餡蜜一個ね」
突然聞きなれた声がして、店員さんを見上げた。
『え、、、
……八左ヱ門!』
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綾部の妹 - お気に入り登録してくださってありがとうございます!! (2022年5月28日 7時) (レス) @page3 id: 01315f26bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾部の妹 | 作成日時:2022年5月24日 22時