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出会い方 ページ2

尾浜「ねぇねぇ!Aってさ〜、八左ヱ門のどこが好きなのぉ〜?」


『へ!?/////////』


食堂に座って夜ランチを食べていると、斜め前に座っていた勘右衛門から質問される。


鉢屋「おいおい勘右衛門、その質問すると…」


『勘ちゃんの…スケベ!!!』


尾浜「え''…」


鉢屋「はあ。。。言わんこっちゃない…」


私はランチをかきこむと、自室に素早く戻ろうと立ち上がった。


さっき勘右衛門が言っていた通り、私は同室の竹谷八左ヱ門と付き合っている。


出会いは…鮮明に覚えている。


2年前、当時三年生だった私は、男だらけの忍たま長屋に独りぼっちだった。


そこで、相棒ならぬペットが欲しいと思い、裏山に出かけた。


『んー!気持ちいー!』


大きく伸びをする私の足元で、何かが動く。最初は岩だと思っていたが、あまりにも白色


だったので、かがんでつついてみた。


プニプニ


《ニ''ャアアアアアアアア!》ザシュ!!


なんとそれは白猫で、思いっきり引っかかれてしまった。


『いった〜、、、お前1人?お母さんは?』


人間の言葉なんてわかるはずもなく、無視される私。


『ちょっとー!何か言ってよー…』


ペロッ


私が落ち込んでいると、白猫が私の手を舐めた。さっき引っかかれたとこだ。


《ニャー…》


「ごめんね」、とでも言うかのように悲しそうな目を見せてくる白猫に、私は心を奪われた。


ガサガサッ


突然背後から草をかき分ける音がする。白猫を隠すようにそっちを向くと…


竹谷「…あれ?お前は…」


ろ組の八左ヱ門がいた。


『君って確か…同じクラスの、竹谷くん?』


竹谷「俺のこと知ってんのか?あぁ!そういえば、ここら辺で白猫見かけなかったか?」


この白猫は…誰かのペット?


そう思った私は、いけない事だとしても白猫を後ろに隠し続けた。


『見てないけど…誰かのペットなの?』


竹谷「あぁ…生物委員会で飼おうと思ってたんだよ…逃げられたけどな」


八左ヱ門は生物委員会で動物好きと評判だ。


《ニャー?》


『あっ、』


でも隠し続けることはできなかった。白猫は不思議がって私の足の隙間から顔を出すと、八左ヱ門に


すり寄っていった。人生で初めて誰かに嫉妬した。


竹谷「居るじゃねぇかよ!ああよかった虎丸!おいで!」


バシンッ!


『私がこの子を飼うって決めたの!!!』


気が付いたら八左ヱ門の手を叩いて、私は白猫を抱きかかえていた。

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綾部の妹 - お気に入り登録してくださってありがとうございます!! (2022年5月28日 7時) (レス) @page3 id: 01315f26bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綾部の妹 | 作成日時:2022年5月24日 22時

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