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次の日になり、向日葵は学校につくなり図書室に向かった。
一応、足音をたてないように気をつけながら歩く。
相手に来ている、と先に気づかれないように。
扉の前に立つ。
向日葵は息を吐く。
よし！
ガラッと勢いよく開ける。
｢うらぁっ！｣
男のような掛け声が向日葵からでた。
すると、室内から悲鳴が聞こえた。
｢えっ！？はっ！？何！？｣
向日葵は中に入り、腹を抱えて大笑いした。
｢あっははははっ！！！ザマーみろ！昨日さんざん言ってくれた仕返しだッ！！！｣
ムッとした声がかえってきた。
｢俺はアドバイスをしてあげたんだ。話を聞いてあげたのに、それがこの仕打ちとはあんた性格悪いな｣
松下海斗が本棚の影から出てきた。
私は腕を組む。
｢ふんっ！性格悪いのは松下の方でしょ！｣
｢どこをどう見たら俺が、って…そのガキ誰｣
｢…見えてるんだ？｣
｢は？｣
向日葵の隣には来がいた。
学校に連れてきたのだ。
来がボソッと呟く。
｢やっぱり見えてる｣
私は大きく頷いた。
｢うん、見えてるね｣
二人で頷きあってると、松下はしびれを切らしたように割り込んできた。
｢無視すんなよッ！！｣
松下は来を指差す。
｢何で学校に連れてきてるワケ？先生にチクろうか？｣
｢残念ですね〜。来は私と松下以外には見えてないんだよ。誰に言ったって無駄なの！｣
松下はどうやら疑っているようだ。
｢言いたいなら言っていいよ。恥かくだけだもん。私がそうだったし｣
松下は何か言い返そうと口を開いたが閉じて息を吐き出した。
｢…分かった。誰にも言わない。だから一から説明しろ｣
理解が早いようだ。
そこがまたしゃくにさわるけど。
私は昨日あったことを話す。
来のこと…。
向日葵にはその間に気づいたことがあった。
松下は聞き上手なんだ。
人の話にはしっかりと耳を傾けて聞く。
｢これで終わり｣
松下は顎に手をあてる。
｢ふーん…。俺は来の『明日、危ない』っていうのが気になる。どういう意味？｣
来はフルフルと首を横に振った。
｢…まだ、言えない｣
｢何で。今日がその明日じゃん｣
｢まだ…始まってないから｣
松下はイライラしたように頭をかく。
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作者名：みあゆい | 作成日時：2019年12月5日 12時
