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「暗くなってきたね」

「…そろそろ寝場所、決めるか」

「何も持ってきてないけど、どうやって寝るの?」

「普通に寝転ぶだけだ」

「…寒くないかな?今、11月だよ」

「死にはしない」

その瞬間、どこかで発砲音がした。

來夢の立っている後ろの壁に銃弾が当たる。

後少しずれてたら來夢に命中していただろう。

カゼと來夢は目を見開き固まった。

「気づかなかった…」

カゼが呟くのと同時にまた発砲音が聞こえた。

カゼは來夢の腕を掴み、横にズレる。

いた場所に穴が開いた。

銃弾がめり込んだのだ。

「…チッ」

舌打ちをし、ポケットから銃を取り出す。

「5人か…」

カゼは來夢の前に立ち、守るかたちになった。

「來夢はそこから動くな」

…自分のことは自分で守れって言ったのに、カゼは守ってくれるんだ。

來夢は顔を歪めた。

俺も銃を持ってくれば良かった…。

「クソッ…。どこにいるかは分かってんのに、いつものように集中出来ない…!なんでだ…」

「カゼ、…それは」

バンッと銃を撃つ音。

「ッ…!」

カゼは腕を押さえた。

え…まさか。

「カゼ…?」

「別に問題ない…。かすっただけだ」

血が指先からポタッと落ちた。

血。

血血血血血血血血血血血…。

カゼが撃たれた…。

「相手と同時に撃ったみたいだ。後、4人」

カゼの口が動いてるのは分かるが何て言ってるのかが分からない。

声が聞こえない。

頭の中が真っ白になっていた。

カゼが…。

ふと、地面を見ると拳銃が落ちている。

相手の銃のようだ。

來夢はそれを持ち上げた。

そんなに重くない。

この引き金を引けば撃てるんだ…。

誰がカゼをケガさせたんだっけ…?

あ…、相手だ。

目の前にいるこの人たちが…。

「…お前ら」

口が動く。

俺、何を喋ってるんだろ。

「殺してやる…」

銃を持つ手に力をこめる。

「殺してやる殺してやる殺してやるッ!!!よくもカゼをッ!!」

「來夢…?」

「全員死ねッ!!!!!!」

來夢は引き金を引いた。

鼓膜が破れそうな音。

4人の内の一人が血飛沫を上げて倒れた。

死んだ…。

カゼを殺そうとした奴が死んだ。

そうだ。

カゼを殺そうとするやつは全員死ねばいいんだ。

俺が殺してやる…。

相手は予想外の出来事に逃げようとした。

あれ…?

何で逃げようとするの?

逃げちゃダメだよ。

先にあんたたちがやって来たんだからさ。

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作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月6日 17時

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