【刀剣乱舞】胡蝶蘭の少女【乱藤四郎】 (ページ4)

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じゅうご．暗闇の中ページ4

取り合えず薬研に乱の世話を任せて、呉さんの本丸の乱について聞いてみた。

友斗「…そう、ですか…はい、こっちもです…いえ、ありがとうございました。」

清光「主、やっぱり…」

友斗「嗚呼、殆ど同じ状況だって言ってた。」

やはり、普通の乱藤四郎にも、変化が起きてるらしい。
呉さんの所は、何処か上の空で、声を掛けても返事すら貰えない事があるらしい。
返事をしたかと思えば、「あ、うん…」やら、「……うん…」と、普段とはかけ離れた、曖昧な返事しか返ってこなかった。

精神的にも、身体的にも異変がある。
これはもう、本霊に悪い事があったとしか思えない。

こんのすけにも聞いてみたが、他の本丸も同じ状況で、政府も原因を探している。

だが、まだ報告はされてない、と。

一期「主殿…乱は……」

友斗「唯の風邪じゃない。本霊に変化があるんだと思う。」

襖を静かに開けて、多少うつ向きながら話す一期。いつもの兄貴ぶりはなく、目に不安を宿らせている。

一期「…此方からは、何もの出来ないのですか。」

友斗「……原因が分からない以上、勝手な事をすると何があるか分からない。折れてしまう可能性だってある。」

俺が折れる、と言うと、一期は肩をピクッと動かす。
…分かってる、俺だってこんな事言いたくないんだよ。本霊の事だから、きっとAを意地でも守るつもりだ。

それでも、彼女が折れるか、堕ちてしまう可能性だって否定出来ない。
お前だってそうだろ、一期？

＊＊＊

Aside

…目が覚めると、真っ暗な空間に、ぽつんと佇んでいた。上下左右、東西南北も、言うなら何処が床すらも分からない。

でも、一つだけ分かる。
此処は、神域だと。
それも、私は何回もお世話になってる。

『ねぇ、そうでしょう？乱ちゃん。』

乱「………ヴ、ァ……」

ゆっくりと、後ろから近付いてくる乱ちゃん。
…違うな、乱ちゃんの形をした、邪気か。

その邪気は、いつもの乱ちゃんの容姿に、二本の角を額に生やして、背中に骨の様な物を取り巻けている。

言うなら、時間遡行軍の短刀の姿。
…まぁ、短刀が堕ちるなら、そうなるのも自然か。

『乱ちゃんを、何処に隠したの(・・・・)？答えないと、斬るよ。』

邪気「ギィ…グ、ア…」

答えるのは必要ない、か。
まぁ普通は教えないよね。