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拾玖.後日談的な ページ13

友斗「乱!!起きたか?!」

薬研「乱、此処が何処か分かるか?大将が誰か、分かるか?」

一期「乱っ……!」


少し頭に響く三人の声に気づいて、少しずつ瞼を開ける。
眠る前の熱さや怠さがないから、恐らくあの邪気が原因だったんだろう。


『そんなに叫ばなくても分かるよ…主様、薬研、いち兄。』

一期「………っ、乱っ!!!」


名前を呼んだ瞬間、隣に正座していたいち兄に抱き着かれる。
吃驚したけど、きちんと心配してくれた事が分かる。愛されてるなぁ、私。


『ごめんね、心配させちゃって。』

一期「もうっ…一週間も、目覚めないから、それでも怪我をしたから…」

『そんな不吉な…え、一週間?』


いち兄が思わず涙を流したので笑顔で冗談紛いな事を言おうとしたら、次の発言に冗談は言えなくなった。

怪我をしたのは戦ってたからだろうけど…一週間も眠ってたの?
神域では一時間位しかいないと思ってたけど…時間が多少ずれてるのかな…


『…ごめん、いち兄。』

一期「もうっ…勝手に、いなくならないでくれよ…」


***

その後、政府から乱藤四郎のバグの謝罪で、乱藤四郎を持つ本丸にはお詫びに資材やら手伝い札やらが送られた。

これはバグじゃないけど、その扱いをしないと色々と不味いんだって。

それで、勿論家にもお詫びが送られる訳なんだけど……


友斗「…何か、お詫び多くない?」

こんのすけ「本霊の乱藤四郎様からの頼みにより、ここの本丸には、普通より少し多目に送らせて頂きました。」


乱ちゃああああああん??!!

確かに私が戦ったからね、分かるよ、多くしたいもんね!!
でもね、私だけとなると、皆怪しむよ!!

と言うか他の本丸にずるいとか言われるよ!!


『…ま、まぁ、私は他の分霊より酷かったからじゃない?』

友斗「……うん、そうだね。ありがとう、こんのすけ。」


そう言うと、こんのすけは一礼して消えていった。
主様は絶対気付いてる…私が元は人間って知ってるから……


友斗「よし、乱。この資材運ぶ為に、体格が大きい奴連れてきて。」

『…うん、分かった。』


まぁそれが、私の主様の、良い所なんだけどね!


その後、私も資材を運ぶ手伝いをしようとしたら、皆に止められたのは別の話。

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作者名:赤林檎 | 作成日時:2019年2月16日 17時

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