11．強い眼差しの奥 ページ12
乱藤四郎side
いきなり現れた、Aちゃん。
彼女はこちらを見なかったが、強い眼差しをしている事は分かる。
Aちゃん…僕達が君を探してる間に、一体何が…
「…俺が主だ、そうだろう…乱？」
っこれ…！！言霊だ！！
どうしよう、霊力はかなり大きい…ここで言ってしまったら、Aちゃんは…
そう焦っていたが、彼女はピクリとも動かない。
『……嗚呼、貴方に話す事なんてないわ。
不幸の原因は、貴方よね？』
いつの間にか口調もかなり大人びている。
そう茫然としていた時、Aちゃんが相手に峰打ちをした。
相手はただ何も言わず、バタリと倒れた。
近侍の山姥切がすぐに様子を見る。
だがしかし、心配している様ではなさそうだ。黒なのか……
『…主、大丈夫？嗚呼、術が掛けられている…そらっ！』
女子っぽい声を出した途端、審神者さんの方からパリン、と音がする。
術がとけた…と言うより、壊れた音だろう。
一期「………乱………」
『…いち兄。』
ようやくこちらに振り向いてくれた。
……目付きが違う。今まではどこか不安を抱いていたが、今は真っ直ぐこちらを見詰めている。
迷いも、後悔もない目で。
『…えっと、審神者の皆様。大切な会議を中断してしまい、真に申し訳ございません。
不快に感じたのならば、私はすぐにでも外に行きますので。』
短刀とは思えない口調ぶりで淡々と話すAちゃん。
全員黙っているからか、その声は大きな会議室に響いた。
その反応は予想通りだったのか、外に続くドアに向かうAちゃん。
僕はすぐに引き留めようとしたが、その前に、とある人物がAちゃんの腕を掴む。
三日月「……乱っ…」
『…いつかの旅人さん。』
本霊の三日月さんだ。どこから現れたか分からないが、確かに本霊である。
三日月はさん苦しそうな顔で、でもどこか嬉しそうな顔でそう言う。
『…外で話しましょうか。』
そう言ってそのまま外に出たAちゃん。
外部はやっと状況を理解したのか、ざわざわと話し声が聞こえる。
僕達は、審神者さんに肩を貸しているいち兄の横で、Aちゃんが過ぎ去ったドアを見詰めていた。
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レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！演練２で女の子同士ではないでしょうか？ (2018年11月17日 23時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あすひ - 面白くて一気に読みました！これからも頑張ってください^∞^ (2018年10月10日 18時) (レス) id: 514ad356af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤林檎 | 作成日時：2018年10月7日 0時
