1．少女 ページ2
ひたすら、どこか分からない森をふらふら歩く。
土地勘もないので、どこに向かってるかすら分からない。
月は出ているが、何にせよ、一本一本の木が大きいので、影になっていてろくに明りがない。
ここで、自分が短刀に成り代わっていた事に感謝する。
『…暫くは野宿になるな。』
鞭を打って動かしていた足が限界を達していたので、木にもたれて、座り込む。
嗚呼……あの本丸は、どうなっちゃうのかな。
別に悲しまないか…私は短刀、適当にステージを進んでいけば自然に見つかる。
見付かりすぎて刀解される可能性も充分に高いのだ。
『…まぁ、別にいいか。』
皆が楽をしてくれれば、それで。
そう思い、まだ痛む足を無理矢理立たせる。
振り向くと、ジャラジャラ防具を鳴らしながら警戒して進む、検非違使の姿があった。
いくら何でも音を出しすぎだろ…と思いながら、近づく。
そして。
『…さようなら。』
次は、素敵な運命であります様に。
？side
「なっ…？！」
今まさに、皆が集まっている所に歩いている検非違使。
俺っちはそれを奇襲してやろうと思った、が。
しかし、何処からか伸びた鋭い物が、そいつらをぐちゃぐちゃにした。
まるで、紙をぐしゃぐしゃに丸めてゴミ箱に捨てる様に。
それは、いとも簡単に肉片に…否、肉片すらもなくなっていた。
そいつらをこんな姿にした鋭い物が、何処かに戻っていく。
怪しまれない様に戻る方向を見ると、真顔で鋭い物を納める乱がいた。
「なっ……！？」
そして、所々違う点を発見した。
鋭い物を操るのは勿論、肩までだった金髪は腰まで伸ばされ、瞳も水色と赤のオッドアイ。
遠くてよく分からないが、恐らく身長も低くなっている。
…女体化も……してるな。
虚な目で肉片を見つめていた乱は、くるっと逆方向を向き、何処かへ行ってしまった。
追いかけようとしたが、他の奴も連れているし、何より敵と判断されたらかなり面倒だ。
一瞬で人体を肉片まで追い詰める武器で殺られたら、刀剣破壊所ではない。
「…こりゃあ、ちと大将に相談だな。」
そう言いながら、俺っちは皆が待ってる所に戻った。
『………』
乱がこちらを見つめているのも知らずに。
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レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！演練２で女の子同士ではないでしょうか？ (2018年11月17日 23時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あすひ - 面白くて一気に読みました！これからも頑張ってください^∞^ (2018年10月10日 18時) (レス) id: 514ad356af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤林檎 | 作成日時：2018年10月7日 0時
