31．前世 ページ34
加州清光side
俺達が下らない事で喧嘩してる間、乱は倒れてて、本霊の三日月がいるという、謎の事態が起こっていた。
今は、乱を寝かせた布団の側に三日月さんが座っていて、俺達は三日月さんと向かい合う様に座っている。
重い沈黙が続いた後、三日月さんが決心した様にこう言った。
三日月「…俺は、乱の分霊の前世の知りあいだ。そして、前世で約束した。
″必ず、助ける″…と。」
いきなりあり得ない話をし始めたので、唖然とする。
前世？乱の前世なんて、そんな……
確かに、三日月さんは千年は刀をやっている。
だから、乱の前世にも会えるかもしれないけど…
前世の話なんて、到底信じられなかった。
そもそも、前世で生まれ変わっても、会えるのか？
もしかしたら生まれ変わったら人間になってかもしれないし、他の刀剣男士になってるかもしれない。
神様との″約束″も、死んだらどうにもならない。
なのに、どうして…
そこまで、乱を心配してるの？
三日月「…こやつには、前世の記憶がある。だから、俺の事も覚えていた。
前世は、酷いものだった。何があったのかは、言わないが…
暴力の嵐だった。
傷だらけなのはいつもの事、血も流れている。
瀕死寸前になった事は、数えきれない程。
…乱は、辛い人生を送ってきたのだ。」
そう言って、乱の頬を指でゆっくりなぞり、愛しそうに見つめる三日月さん。
…嘘はついてなさそうだ。
前世、か……
三日月「…さぁ、後は本人に聞くがいい。
関わりを持てば、きちんと本人から話してくれるさ。
さて、戻るか…そろそろ、怒鳴られそうだしなぁ。」
スクッと立ちあがり、ほけほけと笑いながら扉に向かう。
何が何だか分からなかったが、１つ聞きたい事があった。
清光「乱の…Aさんの前世は、どんなものだったの？」
三日月が振り返らず、扉に手をかけて立ち止まった。
そして、扉を開けて、こう言った。
三日月「………人間、ではある。けど、忌み嫌われていた故に、人間が信じれなくなった…
もう言う事はない。
それでは、また会えるなら。」
扉の開け閉めの音が聞こえ、三日月さんが帰った事を示した。
本霊の集う本丸に帰ったのは分かるが、どうやって帰ったのだろう。
清光「……嵐みたいな刀だったなぁ。」
一人、ポツンと呟いた。
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雪雫(プロフ) - 三日月の本霊がきていたから、薬研と新撰組も乱の中身が人間って知っているのでは？むしろ鶴丸の方こそ人間だと知らないのでは？ (2019年12月27日 2時) (
レス) id: 48f7317aae (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ありがとうございます！更新がんばってください！ (2018年9月29日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 乱→１４５センチ 薬研→１５３センチ 寄って同じくらいではないです (2018年9月28日 21時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
イケ(プロフ) - 12で三日月出てる？ (2018年9月23日 22時) (レス) id: 85ff92ecab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤林檎 | 作成日時：2018年9月11日 23時
