恋人という存在。 ページ36
「おまえ、食べすぎだろ」
気づけばテーブルの上には
私が平らげ沢山のお皿。
「私とハニが恋人だったら
普通逆だよねー」
いやだ、なんでこんな女の子らしくないんだろう
私ってば。
ケーキよりお肉の方が好きだし
チョコよりポテチの方が好きだし、
ハニ、やっぱりこんな私のこと
呆れちゃったかもしれないな。
ハニと合流したのは真昼間だったのに
もう外は暗くなっていた。
ハニといると時間はあっという間だった。
「そろそろ帰る？おまえの双子待ってるんだろ」
まってる？わたし以外に大切な人がいるジスが
わたしを家で待ってる。
「ハニ、ごめんね。」
「なんで謝るんだよ」
「私といて、全然楽しくないよね。次は
遊園地でも行こう？」
遊園地でも行ったら全力で楽しむから。
ただきょうは、ジスの彼女を見てしまったから。
「なんでもいいけど、楽しくなかったら俺は
すーぐいえかえってたよ。食いしん坊Aを
久しぶりにこんなに見れてよかった」
いたずらそうに笑って私のデコをコツンと
した。
少し、夜風が気持ちいい。
「家まで送ってく。」
「いいよ！大丈夫だから」
「むり」
ハニはそういうと私の手をガシッと握った。
手を繋ぐという表現があっているのかは
わかんないけど、
ジス以外の男性にこうして手を握られるのは
初めてだった。
今までずっとジスの手しか分からなかったから
ハニの手はジスより小さくて、少し冷たい。
夏の夜風が私とハニを撫でるように吹き
沈黙を見守っているようだった。
これが甘酸っぱい青春というのだろうか。
私の頭の中はハニでもういっぱいなのに、
カバンの中で鳴り響く携帯の存在が大きくて、
それは私を離さなかった。
ーー
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 948人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りさ - このお話やばいです。ほんとに。もうドキドキ半端ないし、続きが読みたくて夜も眠れないです笑笑。更新頑張ってください！ (2019年7月31日 1時) (
レス) id: 2327218ebe (このIDを非表示/違反報告)
すーさん(プロフ) - 凄く好き、本当に、 (2018年6月14日 19時) (レス) id: 387114ba65 (このIDを非表示/違反報告)
しし氏(プロフ) - るうさん» るうさんはじめまして！ありがとうございます！私も心臓痛いです（笑）（笑）これからも何卒よろしくお願いします！ (2018年4月2日 2時) (レス) id: 133883db89 (このIDを非表示/違反報告)
しし氏(プロフ) - ヤクさん» ありがとうございます！ (2018年4月2日 2時) (レス) id: 133883db89 (このIDを非表示/違反報告)
しし氏(プロフ) - るっちさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年4月2日 2時) (レス) id: 133883db89 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しし氏 | 作成日時：2017年6月3日 0時
