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「い、いいよ」
「え、いいの?」
驚いたような声を出した藤永くんに、私は胸の中でうなずく。
「まじ!?じゃあこれからよろしくな」
「わ、分かった…」
また一つ、仕事が増えちゃったな…。
でも、どうしてだか嫌だとは思わない。
最近は藤永くんの喜ぶ顔を想像しながら夕飯を考えるから、
作るのも考えるのも嫌じゃないんだ。
どうしてか、なんて、そんなのは分からないけれど。
「…朝からAさんの顔見れるとか、最高…」
「えっ、何か言った?藤永くん」
「いや別になにも」
きゅ、急に早口…。
…まあ、別にかまわないけど。
「えっと、それ引き受けたから、離してもらってもいい....?」
「…それは無理」
「ちょっと、もう学校遅刻するから…!!私初日に一回、すでに遅刻してるからピンチなの…!」
「別にいいじゃん遅刻しても」
「よくない!!」
ずっとドキドキ止まんないの、もう、分かってよ。
鼓動がずっと速くて、どうしたらいいのか分からないの。
「い、いいから離して…!?」
「やだって言ってるじゃん」
「朝から意地悪しないで…!!」
その後何度もその論争を繰り返して。
ようやく離してくれたけど、
家を出る時間はとっくに過ぎていた。
朝ご飯を食べていなかった私と、
何も身支度をしていない藤永くん。
そんな私たちは、二人そろって仲良く遅刻をしてしまって。
私はもう一度、あの視線を浴びる羽目になってしまった。
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作者名:るる | 作成日時:2026年3月14日 0時


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