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リビングにつながるであろうドアを、ゆっくりと押す。
「ふ、藤永くん…?いる…?」
小さな声でそう言ってみるけど、相変わらず返答はない。
そのまま部屋に足を運びながら、ドアをそっと閉めた。
辺りを見渡すけれど、藤永くんの姿は見当たらず。
あれ、藤永くん、どこだろう…。
なんて思いながら、私の視線の先に見つけたテーブルまで歩く。
そして、その上に優しく指輪をおいた。
…よかった、届けられた…。
そのことに少し安堵して、小さく息を吐きだす。
すると、近くからすー、すー、と規則正しい寝息が聞こえてきて。
「…えっ?」
耳を傾けてみると、どうやら寝息がするのはソファからみたいだった。
なんとなく、ソファの前まで足を運んでみる。
「…っ!!」
目に入った光景に、思わず息をのむ。
…な、なんでこんなところで…!?
そこにいたのは、藤永くんだった。
ソファの上で横になって寝ている。
えっ、こんな時間まで寝ていて大丈夫なの...?
いつも私たち、同じくらいの時間に家を出てるよね…?
起こした方が、いいのかな…?
なんて、思っているのに。
藤永くんから、どうしてか目を離せない。
…綺麗。
心のどこかで、藤永くんに対してそう思っている自分がいる。
目が離せないまま、ゆったりと時は流れていく。
「ん......っ」
しばらくたって、不意に藤永くんが小さく声をもらした。
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作者名:るる | 作成日時:2026年3月14日 0時


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