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「て、照れてなんか…っ」

「嘘つき。もっと顔赤くなった」

「…っ、もうっ!」


もう、やだ…っ。

これ以上、意地悪しないでよ…!!

藤永くんの手を勢いをつけて振り払う。

そのまま手でグーを作って、
藤永くんの肩をポコポコとたたく。

ゆるさないから…っ!


「〜〜〜っ、藤永くんのばか!!」

「ちょ、いたっ、やめろって」

「やめない…!」

「はあ?ごめんって、許してAさん」

「やだっ、許さない…!」


そっちが悪いんだからね…!
何度も何度もからかって…!!

そう思うのに、軽口をたたきながらも笑っている藤永くんに、心臓が波を打つ。

…なんで、こんなときまで、ドキドキして。


「ははっ」


自然な笑顔だった。

くしゃっとした顔で、藤永くんが笑った。


「…っ」


心臓がスピードを増して鼓動を打つ。

不意に力が抜けて、手をひざの上に下ろした。


「ん?急にやめて、どうしたの、Aさん」

「さ、さすがにやめようかなって」

「ふうん?」


…言えない。

ドキドキしてた、とか。

笑顔が綺麗だと思った、とか。

…一度、ドキドキしていると自覚してからは、もうダメだった。

笑ってくれたり、ご飯をおいしいと言ってくれれば、
ドキドキしてしまう。

私、こんなんじゃなかったのになあ。

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作者名:るる | 作成日時:2026年3月14日 0時

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