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「きゃああああっ!!!」

休み時間になるたびに、廊下から聞こえてくる悲鳴。

…これも、日常茶飯事になりつつある。

入学してから早一週間以上が経つ。

そして藤永くんの人気も、日に日に上昇している。


「見て見て、藤永くんだよ!相変わらず美しい…」

「あ、今笑った…!?破壊力やば…」


と、私のクラスの女の子たちも藤永くんに魅了されている。
…でも、その人気はこの学年だけにとどまらず…

二、三年生の先輩たちもが、藤永くんを見に来るほどなのだ。
それも、女の先輩だけでなく。


「あれが藤永咲哉……」

「確かにイケメンだわ…」


男の先輩たちも、藤永くんを見に来ているのです......。

おかげで、廊下はいつもぎゅうぎゅう。
教室で静かに、なんてできない。

改めて藤永くん、すごい…。

なんとなく藤永くんの方に目をやった。

藤永くんは相変わらず、爽やかな雰囲気をまとっている。

ちょっと困ったような顔をしながらも、
口元に笑みを浮かべていた。

バレないように見ていたはずなのに、
藤永くんがこっちを向いて。

…バチッと目が合った。.......やば。
目、合っちゃった。どうしよう。

…なんて思う暇もなく。

藤永くんは私を見ながら、一瞬だけ表情を消した。

かと思えば、すぐにいつもの表情に戻って。

気がついたら、視線はもう重なっていなかった。

....疲れてるのかな、今日も。

ああやって、優しく接している藤永くんだけど。

玄関やマンションの近くで出くわすたびに、
疲れたとげんなりした顔をするのだ。

ただでさえ、自分の素の性格ではないから疲れるのに、
女の子の相手をするのはもっと…ということらしい。

だけど、自分のキャラゆえに、
冷たく接することはできないみたい。

遊びの誘いだけは、必ず断っていると言っていた。


『休みの日まで猫かぶるとか無理無理』


と、悪夢を見るような顔で言っていた藤永くんを思い出す。

今、こんなに綺麗な笑みを浮かべている彼が、
そんなことを思っているなんて。

…ちょっとだけ、おかしい。


「A?なに笑ってんの一?」

「えっ、私今笑ってた…?」

「めっちゃ楽しそうに笑ってたよ。なんかあったの?」

「べ、別に…!?」


私、笑ってたんだ…。

自分が知らない、自分がいるみたいで、
なんだかふわふわする。


「ふーん?なんかあったら言ってね、A」

「も、もちろん…っ」


ごめん、 モカ。

当分は何も言えそうにないです…!

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作者名:るる | 作成日時:2026年3月14日 0時

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