ハロー！スプリング ym×in

適応力ありすぎかよ ページ14

side いのお

慣れってのは怖いもんだ。
なんやかんや色々文句は言っていたけど、だんだん山田と付き合う事を受け入れ始めてきた俺。


「いのちゃん、山田って普段どんな感じ〜？」

「えー、めっちゃデレてくるよ〜可愛いよ〜」


メンバーからの質問にもごく自然に平然と嘘をついて答えられるようになってきた。

つくられた幸せですよオーラを漂わせていると、不満そうに山田がこっちを見ている。


「あ、ダーリンおはよ〜」

「伊野尾ちゃん、お話があります。こっちに来なさい」


山田に首根っこを掴まれて廊下へと連れていかれた。




「なんだよ、お前がメンバーに付き合ってること勝手に言ったんじゃんか。俺は合わせてやってんのに」

「テキトーすぎるって言ってんの！！適応力ありすぎかよ！」


もっと周りからの質問に戸惑ったり、だんだん俺の事気になりだして照れた顔したりしろよ〜！！！と山田は頭を抱えて嘆いている。


「いーじゃん、別に。俺わりと居心地良くなってきた」

「へ？」

「山田と付き合ってるなんて鼻高々じゃん？自慢の彼氏ですって言えるし」



俺がそう言うと山田は珍しく顔を赤くして照れていた。
わ、俺、山田にこんな表情させることできるんだ。


「あんたって人は！！突然そんな事言って！！」

「あは、照れてるやまだかわいー！」


可愛いっていうな！と山田はキャンキャン怒っていた。



実を言うと、結構山田に感謝してたりする。
失恋したっていうのに俺、結構元気かも。

多分、前までだったらいつまでも引きずって落ち込んでた思うけど、今はもう大ちゃんの事忘れて前に進めてるんだ。

多分、山田がそばに居てくれたからだよ。



「やーまちゃん？」

「…なに？」

「ありがとね！俺の事拾ってくれて！」


素直に感謝の気持ちを伝えると山田はまた赤面した。


正直、山田のこと好きになれるかとかはよく分かんないけど、今の俺には特に失うものもないし別にこのままでもいいかななんて思っている。

なんつったってうまい飯にありつけるし。

持つべきものは料理上手な彼氏だなぁ〜！

驚きの白さ→←決め手はデザートです

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