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「悟、お前に客だ」
「なになに学長〜」
「僕暇じゃないんだけど」
「先方だって暇じゃないんだ」
「とっとと行ってこい」
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「お忙しい中お時間頂きありがとうございます」
「縣の家の者でございます」
あぁ、なんだそういうこと
「五条様の探しものは私ではありませんか?」
「……予想してたのとはちょっと違ったけど、ね」
「呪われてるのによく生きてたね」
「えぇ、まあ」
「わざわざご足労ご苦労様」
「僕の方からお伺いさせてもらう予定だったんだけどな〜」
「躾のなっていない狗がなにやら嗅ぎ回っていると小耳に挟んだ次第でして」
「なかなか言うじゃない、君」
「縣の血ってそういうのだよね」
「……お嬢様に固執するのはお辞めになっては?」
「これ以上縣を踏み荒らすような行為はお控え下さい」
「彼女は故人なのです」
「10年も前の事ではありませんか」
「いつまで墓を掘り返すようなことを繰り返すおつもりで?」
「あなたは」
「少しでもお嬢様のお気持ちを汲もうと、死を悼もうとは思わないのですか?」
「………いーーや」
「思わないね全く、これっぽっちも」
「僕さぁ最強だから」
「わかるんだよ」
「“気持ちを汲む”だの“故人を悼む”だの」
「勝手に死んだやつの気持ちなんざどーーでもいいの」
「くだんないね、そういうのって」
「大体さぁ死んだやつより生きてるやつの方がエラいのよ」
「僕は今を生きる生者として」
「どうして天内を殺したのか」
「“縣A”は何者なのか」
「知りたい」
「だから、さ」
「君」
「僕のために死んでくんない?」
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しき(プロフ) - 神作すぎる (4月9日 0時) (レス) @page50 id: 3f65d643db (このIDを非表示/違反報告)
haruk1204(プロフ) - 妄想小説っていう類には収まらない話だから全呪術廻戦ファンは読んで見て欲しい、、、何回読んでも飽きません。お願いですから永遠に削除しないでください。 (2022年12月3日 17時) (レス) @page50 id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
妃 - 素敵でした。七海の、陽だまりよりも暗闇が似合いそう、と言う形容が記憶によく残りました。また読み直そうと思います。 (2022年6月14日 1時) (レス) @page50 id: b420da21f1 (このIDを非表示/違反報告)
扉子(プロフ) - 那乃さん» コメントありがとうございます。この子を象徴とするものは作らずに話を書いたためイメソンなど教えて頂けるとすごく嬉しいです。ありがとうございました。 (2021年6月13日 23時) (レス) id: 655d1d8ce1 (このIDを非表示/違反報告)
那乃(プロフ) - 何故かこの子には「春、プールサイドの気象予報士」という歌が合うと思った。 (2021年6月5日 21時) (レス) id: 4d924b4f2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:扉子 | 作成日時:2020年12月10日 23時